ちやんちやんこに関連した俳句の例をまとめました。
ちやんちやんこを含む俳句例
袖無の師に狎れまじと膝正す/森田峠
袖無しを著て老がまし冬籠/小澤碧童
袖無や大百科事典あればある/石川桂郎
袖無を著て湖畔にて老いし人/高浜虚子
大学を出て山男ちやんちやんこ/福田蓼汀
竹の主河童百図のちやんちやんこ/椎橋清翠
山深く日向を愛しちやんちやんこ/村越化石
楮晒の水に屈みしちやんちやんこ/奈良文夫
袖無のわれに去年去り今年来ぬ/阿波野青畝
窯ぐれで終る一生ちやんちやんこ/平野平洲
疑ひは人間にありちやんちやんこ/川崎展宏
衣更着ときき袖無しを着ることも/手塚美佐
紬縞仕立あがりしちゃんちゃんこ/岩田余志
ちやんちやんこ着せ父大事母大事/宮下翠舟
内仕事肩になじんでちゃんちゃんこ/神坂光生
この頭巾このちゃんちゃんこ象堂忌/森かほる
山継ぐといふ青年のちやんちやんこ/川村紫陽
ちゃんちゃんこ着て坊守の鐘を撞く/阪田ひで
拾ひたる命大事にちゃんちゃんこ/太田蔵之助
日曜は読書に当ててちやんちやんこ/高澤良一
俳句例:21句目~
ちゃんちゃんこ着ても家長の位かな/富安風生
水車守粉まみれなるちゃんちゃんこ/大下秀子
職退きて只の親爺のちゃんちゃんこ/高澤良一
ちやんちやんこの皆雛めきてお雛粥/宮津昭彦
膏薬の首曲げてをりちやんちやんこ/武田忠男
ちやんちやんこ猫脊に坐り打とけて/吉屋信子
ちやんちやんこ着ても家長の位かな/富安風生
食薄くなりしと思ふちやんちやんこ/石塚友二
ちやんちやんこ着て神頼み長かりき/高澤良一
ちやんちやんこ鼻眼鏡して竹を編む/宮下邦夫
看護婦に病名を聞くちゃんちゃんこ/東浦津也子
柔かき黄のちやんちやんこ身に合ひて/高野素十
そっと手を通す形見のちゃんちゃんこ/川口咲子
木莵の聲の聞こゆるちやんちやんこ/佐々木六戈
ちゃんちゃんこ一日畦にぬぎ置きて/三栖ひさゑ
ちゃんちゃんこ着て存念にかげりなし/高木喬一
ちやんちやんこには猫の爪かかり易/波多野爽波
ちやんちやんこ死なねばならぬ一大事/木田千女
土産屋の童女含羞むちやんちやんこ/穂坂日出子
父に借り父の許なりちやんちやんこ/八木林之介
俳句例:41句目~
父母の何になれとやちゃんちゃんこ/善積ひろし
浅草寺さまに賜ひしちゃんちゃんこ/多田納君城
炊さんのおん僧秋のちやんちやんこ/小原菁々子
茂吉知る宿のあるじのちやんちやんこ/岩崎照子
強がりの背中に似合ふちやんちやんこ/安斉君子
年きけばちやんちやんこより指出して/長谷川双
内子座の桟敷にならぶちやんちやんこ/佐野雪子
一徹を父より享けてちやんちやんこ/石井とし夫
ちやんちやんこ着て遊びゐる仔熊かな/木村奇行
悪評やパジャマに羽織るちやんちやんこ/加藤一智
沈金の手のふるへをりちゃんちゃんこ/阿波野青畝
父祖親しもぬけのからのちゃんちゃんこ/清水基吉
常着にして見苦しからぬちゃんちゃんこ/高澤良一
あらくれを舟ごと叱るちゃんちゃんこ/岸本長一郎
ポケツトをつけて貰ひしちやんちやんこ/遠藤梧逸
肩のへん軟らかすぎるちやんちやんこ/阿波野青畝
ちやんちやんこ着て島を出ることもなし/田村いづみ
その子の家の藁屋根厚しちやんちやんこ/中村草田男
鯛の目を口つけて吸ふちゃんちゃんこ/ながさく清江
奥の手の泣いてばかりやちやんちやんこ/秋元不死男
俳句例:61句目~
走り寄るでんわの切れてちやんちやんこ/小須田利子
農を継ぐ子に着せたしとちゃんちゃんこ/竹内てる子
巨漢なりしかハンガーのちゃんちゃんこ/すずきりつこ
ひとり夜を更かすに慣れてちやんちやんこ/蛯江ゆき子
しぐるゝやまさるめでたきちやんちやんこ/久保田万太郎