街音に関連した俳句の例をまとめました。
街音を含む俳句例
ひるすぎの町音にゐて心太/桂信子
街音に泰山木は花高く/深見けん二
冬海の音の蓋する町の上/伊藤柏翠
大阪の宿や秋暑の街の音/細川加賀
街の音十一月も半ば過ぎ/高木晴子
大年の街の音聞く橋のうへ/大屋達治
梅雨曇橋がつなげる町の音/佐藤脩一
町中に町の音絶ち利休の忌/茂里正治
窓二つより早春の街の音/深見けん二
街の音とぎれる間あり草萌ゆる/汀女
夕凪ぎて原子禍の町音絶えし/石原八束
街音のこもる薄暑のほとけ山/澤村昭代
さうめんの淡き昼餉や街の音/草間時彦
わが街の笛の音と聴く祭酒/佐藤美恵子
合歓咲いて失語の街の水の音/牧野桂一
春めきし銀座の街の音の中/成瀬正とし
町の音やゝほとびたる地蔵盆/小林康治
秋惜しみをれば遙かに町の音/楠本憲吉
簾外し親しくなりぬ町の音/古賀まり子
街の音地を這ひて来る半夏生/沢木欣一
俳句例:21句目~
貼り替へし障子の外の町の音/吉屋信子
十六夜の街音雨意にしたがへり/石原舟月
きさらぎやうしほのごとき街の音/青木建
アネモネや画廊は街の音を断つ/斎藤道子
傘雨忌の川辺にひろふ街の音/上田日差子
冷房のドアあけて出る街の音/青葉三角草
熊手市にうづくまりきく街の音/石原八束
町の音枯れゆく芦にかかはらず/木下夕爾
街の音遠く埠頭の木木芽ぶく/古賀まり子
枇杷咲けり街音ここも止む間なし/中村汀女
桑枯れてなりはひもなき町の音/水原秋櫻子