土の色に関連した俳句の例をまとめました。
土の色を含む俳句例
紅梅や古き都の土の色/蕪村
直土の色改り蟻の変/下村槐太
土色に光る横顔別れ霜/早乙女未知
名月やしづまりかへる土の色/許六
地雲雀の一生背負う土の色/土井孝
寒肥やひと艶増せる土の色/檜紀代
蟷螂は渋民村の土の色/菅原多つを
土色の蜥蜴流人の墓ひとつ/宮坂静生
秋蝶の土をはなれて土色に/古館曹人
萌ゆる色を耕してゆく土色に/及川貞
人死や雪の融けたる土の色/桑原三郎
猪の昨夜に荒らせし土の色/平山邦子
畑打やや僅に乾く土の色/佐久間法師
蒟蒻玉土の色もて乾くなり/福原十王
日かげれば麦蒔消えぬ土色に/鈴木花蓑
お降りのつくづく深き土の色/宇咲冬男
井守手を可愛くつきし土の色/中村汀女
孕みたる雀がゐたる土の色/榎本冬一郎
日短かや土の色して藁の屋根/成田千空
萩か根や露にぬれたる土の色/正岡子規
俳句例:21句目~
雪ふつて屍に沁みつ土の色/日夏耿之介
まひる野や土色草色のバツタ跳ね/中拓夫
土色の黄昏色の頭ののこれる/富澤赤黄男
ラガー等の土の色はや暮色帯ぶ/宮坂静生
曇る田も春へ急げる土の色/阿部みどり女
蒟蒻すだれ土の色して道せばむ/宮津昭彦
蜂の巣の土の色して生まれたり/宮田正和
蝶とんで黄土の色にまぎれざる/依田明倫
鍬始め一と打ちごとの土の色/矢口由起枝
土色の冬ひしひしと野にきびし/長谷川素逝
むらさき茸夜は土色となつてをり/石脇みはる