屋台に関連した俳句の例をまとめました。
屋台を含む俳句例
駅前の屋台整ふ星祭/新津栄子
名月や屋台の鮨の美しき/碧童
宵祭屋台の端は神楽台/高澤良一
粧初め御階がかりや屋台姫/才麿
行秋や膝から暮れる屋台酒/窪田穣
御所車予備を設ふ屋台倉/高澤良一
肝焼や土用次郎の屋台酒/太田蓁樹
下三之町の宵闇屋台来る/高澤良一
屋台提灯遅々と高山宵祭/高澤良一
五百提灯屋台の後後から/高澤良一
栗材の台輪屋台秋日差す/高澤良一
宵祭屋台ふちどる百提灯/高澤良一
練炭の灰に雨降る昼屋台/北野平八
秋空を金襴屋台押し移る/高澤良一
星空ゆく屋台提灯夢うつつ/高澤良一
ごたごたと桜の間に屋台店/高澤良一
つばくろのこゑ滅法や屋台倉/岸田稚
炎天や屋台の丈の屋台蔵/藤田あけ烏
焼藷の屋台も乗せて島渡船/大塚郁子
八幡様の緑陰貰ひ屋台建つ/高澤良一
俳句例:21句目～
冬三日月屋台車に石噛ます/黒沢一太
煉炭や屋台歌舞伎は十段目/角川照子
秋めける灯に蟹赤き屋台店/山形勝峰
秋曇売れし後拭く屋台店/中村草田男
繰り出すは屋台鯨の親爺舟/高澤良一
鯛焼の屋台に並ぶ塾帰り/相河美智子
鍋焼の屋台に細き煙出し/富永ひさし
夜店立ち蛸の踊れる屋台幕/高澤良一
雁渡し屋台に俎立てかけて/柳沢和子
風車みんな廻れば屋台揺れ/矢高矢暮
高山の宵闇屋台の目白押し/高澤良一
高山の月を歩ませ練り屋台/高澤良一
屋台ひく寒気渚をなす夜へ/大井雅人
屋台倉漆喰秋気帯びゐたり/高澤良一
屋台曳かるさん法被姿かな/高澤良一
日蓮忌墓と背合はせ屋台店/高澤良一
通天閣将棋屋台に灯蛾の舞ふ/多摩/茜
屋台組曳き別れ唄身に入むや/高澤良一
虫売の屋台に赫つと西日かな/草間時彦
冬夕映屋台に先客ありにけり/藤田弥生
俳句例:41句目～
凍解の池畔屋台は閉ぢしまま/脇坂啓子
初金毘羅屋台の暖簾波に蛸/金子蛙次郎
色ガラス嵌めて飴湯を煮る屋台/菅裸馬
膝すこし詰めて夜長の屋台酒/高橋秋月
壁沿ひに雪の舞ひ込む屋台倉/高澤良一
屋台出て月のいびつな新世界/岡澤康司
屋台鮓もすゑ早やに帰る河燕/久米正雄
縛りある冬川の辺の屋台かな/山尾玉藻
屋台の灯ばかり明るく地蔵盆/関根章子
牧水忌屋台酒より月出でし/百合山羽公
正一合屋台に春を惜しみけり/橋本榮治
秋日中金襴屋台曳き据えられ/高澤良一
比べ見る高き屋台の羽子板市/田中照子
虫売りの拡げて屋台大いなり/青柳蛍子
屋台倉に屋台眠らせ積もる雪/高澤良一
陰雪のざらつく屋台灯りけり/行方克巳
橋わたる焼藷屋台犬ともなひ/草間時彦
女記者も除夜の屋台に紛れゐる/相羽宏紀
浜の石噛ませて祭屋台組む/千々和恵美子
紅梅の下がらがらと屋台組む/十時千恵子
俳句例:61句目～
湖畔ゆく蓮の実売りの屋台かな/明隅礼子
屋台の灯自在に生きて落葉の中/中山純子
二の酉へ患者の屋台路地急ぐ/古賀まり子
気分屋といへりおでんの屋台の名/山本歩禅
渡り漁夫おでん屋台を占めにけり/田中敦子
喜多郎がもろこし売りの屋台より/島田武重
春泥に屋台たつきの火を熾す/山野邊としを
文字焼の屋台押しゆく秋草に/長谷川かな女
がたぴしとべったら市の屋台組む/高澤良一
帰路急ぐおでん屋台の灯を抜けて/宮坂いつ子
屋台とは聖夜に背向け酔ふところ/佐野まもる
饂飩屋台横丁にいてクリスマス/長谷川かな女
今日出でぬ屋台や合歓の雨あをき/古賀まり子
女曳きゆく屋台のありぬ螻蛄の夜を/古賀まり子
反動をにくみ地下の酒、屋台の酒に脳天しびれ/橋本夢道
