海豹(アザラシ)に関連した俳句の例をまとめました。
海豹(アザラシ)を含む俳句例
海豹の池にうつれる花篝/岸風三楼
喝采に海豹の芸ひとつのみ/金井文子
春眠の海豹を見に町の犬/平井さち子
月の濱に身は四十の海豹か/藤後左右
海豹のひとり遊びや流氷原/杉山鶴子
岩むらに潜む海豹ひそみ観る/深谷雄大
海豹となり寝返りを打つ虚空/羽石昭子
海豹の泳ぐ手見ゆる春の水/磯貝碧蹄館
海豹を載せ流氷の迫りくる/墓田いさを
熊となり海豹となる夏の雲/法本フミ女
着膨れて海豹の貌してゐたる/長谷川櫂
水上にアザラシの息うそ寒し/高澤良一
あざらしの啼き声昏れる管理棟/穴井太
あざらしの涙をもつて年明くる/森田廣
あざらしの腹の上なる春入日/高澤良一
冬波や浜のあざらしまで幾重/鈴木幸江
北海は海豹泳ぐときむらさき/富澤赤黄男
海豹の出づる穴ある氷かな/長谷川零餘子
船長の怒鳴るごとくに海豹告ぐ/小林雪雄
薫風や海豹の頭の濡れどほし/水原秋櫻子
俳句例:21句目~
流氷の親に乗り添ふ子アザラシ/福田惟子
夜霧さむし海豹などは灯なく寝む/藤田湘子
海豹の見に来て観られお江戸かな/関戸一正
あざらしの仔にはゆりかご流氷来/佐藤シズ
孤独無限あざらし温む水くぐり/稲垣きくの
海豹もくる陽が潮流となるわが家/高野ムツオ
あざらし見て夕焼いろの肉を買う/岸本マチ子
アザラシのほえるがごときいびきかな/岡村ともみ
アザラシの立泳ぎつつ鯵丸呑み/上原瑞子/『燈台草』