隧道に関連した俳句の例をまとめました。
隧道を含む俳句例
隧道の上に一字春祭/茨木和生
隧道の中も勾配雪国は/茨木和生
隧道や氷柱の下り石佛/寺田寅彦
隧道を出でゝ十里の青田哉/斜汀
隧道に空つ風抜け新任地/岡島鈴子
隧道の南下りや梅匂ふ/中戸川朝人
隧道の口のつよしや更衣/宮坂静生
隧道の筒風と来て初燕/中戸川朝人
隧道を出て豊年の無限大/清水昇子
雪中の隧道の口黒くあり/秋山未踏
五月闇天城隧道ランプ点く/岡田有峰
更待の月の隧道ひびきけり/辰野利彦
隧道に風鈴売の入りにけり/菅原鬨也
隧道の口に大なる氷柱かな/夏目漱石
隧道の果が海見す五月の蒼/河野南畦
隧道を浜辺へ出づる月夜哉/寺田寅彦
潮浴びや隧道ぬけて荻の路/楠目橙黄子
立春のこだま隧道抜けてくる/田山諷子
隧道なか坐席疾走しぼくら青春/上月章
隧道のはるかに人の声すゞし/正岡子規
俳句例:21句目~
隧道のはるかに人の影すゞし/正岡子規
隧道の夜涼髪の毛痛きまで/榎本冬一郎
隧道を出でていきなり威銃/五十嵐直子
隧道を抜けてあらたの蝉時雨/甲斐誠夫
隧道出づ一面ヨット畑かな/にいざ蚯蚓
孤児園は長き隧道冴え返る/鍵和田ゆう子
隧道にうしろから吹く風すゝし/正岡子規
秋には癒えよ螻蛄がせつせと隧道掘る/磯貝碧蹄館
隧道より蝶が出てくる親不知ゆくえもしらぬ夏の末方/岡部桂一郎
わがくらき腑をつらぬける隧道よゆきゆきて冬の海に出会ひき/喜多弘樹