ゼロに関連した俳句の例をまとめました。
ゼロを含む俳句例
立雨零行方郡に葵百茎/林桂
初孫はまだ零歳のお年玉/滝沢洋子
空蝉の握力かぎりなく零に/芹山桂
空間に犇く女ゼロ歳です/羽石イミ
説教はゼロの発見十夜寺/荒井八雪
零歳の孫の温さや福寿草/樋口清晃
万愚節すぐや凍土の零番地/巌谷小波
乗客二個/車掌一人/月零個/家左近
寒卵十より零まで数へ割る/攝津幸彦
広島忌零は印度で生れたる/和久利甫
海抜零佐屋川よどみ芦の花/安江緑翠
視界ゼロ吹雪く山頂無一物/平田青雲
観客は零にて鏡びらきかな/櫂未知子
零の発見垂れて頭の栗の花/加藤郁乎
零をのみ重ね体内昏みけり/森田智子
鰤起し海抜ゼロの町揺する/篠田悦子
黙狂滄溟零の軍勢がのぼる/高原耕治
秋行くや湖面にゼロの如き月/落合冬至
視野零の頭上我が家の天の川/右城暮石
長梅雨の0が出てゐる電算機/佐野典子
俳句例:21句目~
零といふ字を書初めにして父は/皆吉司
きらきらと零の並べる賞与かな/植野康二
人形が見つめるゼロの自乗かな/村井和一
電卓を御破算にしてゼロ涼し/松倉ゆずる
視界ゼロ霧にゴンドラ揺れはじむ/岩崎照子
零の中爪立ちをして哭いてゐる/富澤赤黄男
零の空間へ木霊のように二人立つ/坂間恒子
出費零のけふの家計や枇杷を剥く/石田あき子
雲雀の天使零の星まで昇りつめよ/八木三日女
零の地のくちびる赤いチューリップ/栗林千津