球根に関連した俳句の例をまとめました。
球根を含む俳句例
黄塵に染む太陽も球根も/羽公
球根の土を女の掌で叩く/古舘曹人
球根の闇納屋にあり日雷/町山直由
土掘つて切りし球根春日濡る/金子潮
春蒔の球根芽ぐむ利玄の忌/黒木野雨
球根の焦げ残りたる焚火跡/右城暮石
球根を埋む女の指するどし/神生彩史
球根を植う生涯の悔も植う/中嶋秀子
球根を植ゑし深さへ水そそぐ/近藤實
ダーリアの球根深く一世紀/葉月ひさ子
球根も死児もさまよう春の家/西川徹郎
球根を埋む秘密を埋むごとく/後藤綾子
球根を埋めて冬日を均しけり/清水忠彦
球根を植ゑて多忙や雨のひま/甲賀山村
球根植ゑ土塊も雨の糸をひく/成田千空
ふくらめる悪の球根なども植う/清水径子
弥勒の指腫れて惟えり球根畑/八木三日女
愛の米の上にダリヤの球根抱く/岩田昌寿
父の忌の近し球根植ゑにけり/片山由美子
球根植う毛に蔽はれし神父の手/町垣鳴海
俳句例:21句目~
球根畠名札挿しゆき墓原めき/八木三日女
芽の先をたしかめて秋の球根植う/乾澄江
ダリア球根戸袋の下に生け囲ふ/川島彷徨子
神の留守球根に芽のいでにけり/成瀬櫻桃子
みなどこかゆがむ球根植ゑにけり/片山由美子
ダリア球根幸福を買ふごとく択る/川島彷徨子
球根土に眠らせ遠稲妻の階たのむ/八木三日女
球根埋め埋め失いしものやわらか/八木三日女
秋の球根子は任地への荷に加ふ/小笠原須美子