胸板に関連した俳句の例をまとめました。
胸板を含む俳句例
扉みな父の胸板十二月/澁谷道
胸板に夜空近づく祭の村/雅人
打水に胸板の如幹のあり/上野泰
つばくらに胸板貫かれ歩く/上野泰
人の情四囲の胸板夕涼み/石塚友二
初湯出し胸板赤き妻の父/辻田克巳
日の丸は父の胸板建国祭/宇咲冬男
胸板に朝霧さむし温亭忌/石田波郷
胸板に莨火うつる裸かな/橋本鶏二
寒泳の前胸板を羽交打ち/中戸川朝人
寒燈にしろき胸板盗汗拭く/中尾白雨
氷海に触れし胸板一夜熱し/川端麟太
胸板に夏の白浪くづれ去る/内藤吐天
胸板に夜風涼しみゐる患者/高澤良一
胸板に昼顔の花個人的なり/阿部完市
胸板に祭太鼓を打ちこまれ/山口誓子
胸板をこぼれて熱し麦の飯/萩原麦草
胸板を見せて着替へや山始/中坪達哉
雄鶏の胸板厚しひこばゆる/丸山靖子
ひとへもの薄き胸板父に似て/高橋馬相
俳句例:21句目~
二分咲の胸板薄し菊の武者/平井さち子
坑衣脱ぎ汗の胸板一と拭ひ/高橋しげを
枇杷葉湯のむ胸板に風かよひ/寺沢夢宵
胸板を流るゝ汗や坑出づる/戸澤寒子房
キリストの胸板うすき淑気かな/那須淳男
胸板とふ眼鏡の置き処三尺寝/小沢きく子
胸板に受けとめし玉せりにけり/江副菜風
胸板を濡らして朝の花野より/片山由美子
美しき駅を建てむと胸板の傾斜にふれつ/汽車知らぬイエス/水原紫苑