店先に関連した俳句の例をまとめました。
店先を含む俳句例
大寒や真赤な苺店先に/逸見静江
大猪逆さに吊られ店先に/伊藤一子
店先によべの踊子たたずめる/敏郎
店先に水打つ鰥の洋服屋/高澤良一
店先に蜜柑腐りぬ蕗の薹/正岡子規
店先に賣れざる菊の盛哉/正岡子規
店先に車夫汗くさき熱哉/正岡子規
店先の片隅にある草の市/嶋田麻紀
店先の菊美しやあづま鮨/寺田寅彦
虞美人草漢方薬の店先に/田中芙美
馬車店先ふさぐあつさ哉/正岡子規
店先に売れずともよき登山杖/森田峠
店先に師走見て居る佛かな/正岡子規
店先に潰いゆる熟柿鶴来る/亀井糸游
筆選ぶ店先にゐて冴え返る/室生犀星
店さきを赤馬通り暑をきざす/下村槐太
店先に足袋干す籠や木曾の宿/会津八一
店先に陽炎のこし逝かれけり/京極杞陽
店先の猿餌に飽きて蚤を取る/正岡子規
店先より炬燵が見えて親しめり/杉本寛
俳句例:21句目~
店先をさながら螺鈿の初鰊/倉持留美子
店先を掘り返しをる日記出づ/富安風生
筆えらぶ店先にゐて冴え返る/室生犀星
舞猿をほうり込まれぬ小店先/高田蝶衣
虻がまず来る店先の花の荷に/安原夏子
店先につまみ菜湿るゝ小雨かな/羅蘇山人
店先に水やうかんと太き文字/杉山喜代子
店先に焼いた秋刀の売られをり/小林八重子
濡れて店先きの青唐がらしは清貧なり/橋本夢道