黒人に関連した俳句の例をまとめました。
黒人を含む俳句例
初燕仰ぐ黒人黒瞳秀で/香西照雄
黒人の唇に音楽雲の峰/仙田洋子
片蔭に憩ふ黒人眼のやさし/谷和子
黒人のてのひら二つ秋の寺/原田喬
脚長き黒人の影パリー祭/岩崎照子
黒人の店の聖夜よ星並べ/対馬康子
残雪や黒人穴を掘り続く/対馬康子
愛語る黒人いわし雲の襞/対馬康子
花会式黒人夫婦綺羅の服/西谷剛周
五月晴黒人無帽にて街へ/古舘曹人
絨毯を踏む黒人の跣かな/山本歩禅
黒人の子の黒人や秋の風/高野素十
きらきらと黒人笑ふ巴里祭/小池文子
紙の桜黒人悲歌は地に沈む/西東三鬼
夏の月黒人街に上がりけり/高橋悦男
銀漢や喝采黒人ピアニスト/仙田洋子
大虹の真下に黒人街ありぬ/対馬康子
日盛りにとびの黒人足場組む/熊沢豊
鴨翔んで黒人多き湖畔都市/北野民夫
黒人が刈田の畦を来つつあり/皆吉司
俳句例:21句目~
黒人に珍なる朝顔市が立つ/高澤良一
黒人の列乱れそめ綿摘める/藤木如竹
黒人の母娘も善女仏生会/久本千代喜
炎天の黒人霊歌けむらへり/石原八束
喪章せる黒人急ぐ薔薇の坂/田川飛旅子
黒人がタイヤ燃やせり土用浪/沢木欣一
黒人歌手低唱死の雨の伴奏で/伊丹公子
ハミングに黒人霊歌冬はじめ/井沢正江
パンごと裂ける黒人の指花石榴/竹中宏
黒人が眉に雪片つけて来る/田川飛旅子
黒人の掌の桃色にクリスマス/西東三鬼
黒人霊歌日覆ふかき坂の家/古賀まり子
兵舎の黒人バナナ争う春の午後/島津亮
茄子の花黒人不撓の血弘めよ/香西照雄
黒人街黒人みづから電気消す/三橋敏雄
呟ける黒人に蹤き雨月なる/中戸川朝人
片蔭を来る黒人のサングラス/鷹羽狩行
極東もひそか黒人植ゑ田をみる/竹中宏
春浅き黒人霊歌地下よりす/上田五千石
黒人へこぼるる雪と葡萄酒と/対馬康子
俳句例:41句目~
木下闇くぐる黒人が乗る電車/対馬康子
黒人悲歌地下の酒場へ月の階/宮坂静生
百合の香のうえ黒人の口動く/和知喜八
サルビアがつなぐ黒人の家と家/有馬朗人
光るエリー湖黒人の子の耳袋/田川飛旅子
印度蘇馨淡し黒人ら媚びて過ぐ/皆川白陀
台風の眼に居て黒人霊歌聴く/岸本マチ子
運ぶはベツドか黒人兵の舌暑し/岩田昌寿
血を売って鴎とねむる黒人少女/武井清鷹
黒人の牧夫優しく馬肥ゆる/久本/千代喜
黒人のてのひら白しクリスマス/政木紫野
片影の黒人いついつまでも待つ/平畑静塔
黒人悲歌桶にぽつかり籾殻浮き/寺山修司
黒人霊歌蜆の水の澄みにけり/大木あまり
リラ薫る黒人霊歌かなしき時/加藤知世子
黒人霊歌しづかに春へ唄ひ出づ/吉田素糸
黒人霊歌るるとふるえて蝶の羽化/森武司
椎の花黒人霊歌地を這ひ来/鍵和田ゆう子
ガス消える黒人は差別待遇されて/阿部完市
梅雨の坂酔どれ黒人ポスト抱く/山田みづえ
俳句例:61句目~
黒人と踊る手さきやさくら散る/鈴木しづ子
黒人の月の踊りにさそはるる/坊城としあつ
黒人の濡れて歩める雷雨かな/林徹「群青」
馬酔木咲き黒人Kのさらなる嘆き/金子兜太
黒人街に日は満ち満ちてかじけ猫/中西夕紀
黒人霊歌牡丹の鬱気身に浴びる/河野多希女
黒人白人瞳の憂ひ似て街落葉/鍵和田ゆう子
ビール飲み乾す黒人と目が逢ひて/殿村莵絲子
朝の薔薇が聴いていたのは黒人霊歌/森田智子
黒人街狂女が曳きずる半死の亀/野ざらし延男
黒人霊歌くらやみの隅に傘濡れゐて/平田幸を
キャンドルになりたき黒人少女のイヴ/対馬康子
二十のテレビにスタートダッシユの黒人ばかり/金子兜太