恋文に関連した俳句の例をまとめました。
恋文を含む俳句例
恋文を吹雪の穴へ投函す/照井翠
代筆の恋文憂しや兼好忌/巌谷小波
妻の持つ我が恋文や青瓢/小川軽舟
恋文の佳境に入りぬ一葉忌/椿芳子
春泥の恋文横町今いずこ/戸板康二
元日の恋文持ちて杣小屋に/萩原麦草
恋文の起承転転さくらんぼ/池田澄子
恋文も左横書きシクラメン/中谷阿五
木簡は恋文らしき冬草原/小泉八重子
甚平の恋文の束ほどきをり/町田/昇
恋文のごとく書き溜め牡丹の句/安住敦
恋文の余白をすべて憎むべし/大西泰世
恋文も時効のころの桐の花/正木ゆう子
恋文をひらく速さで蝶が湧く/大西泰世
恋文を透かして見れば蜃気楼/高橋森衛
曝す書は持たず恋文ばかり溜め/樋笠文
雪女郎恋文氷柱のペンで書く/黒田杏子
黄落や最後の恋文かも知れず/伊東靖子
伊勢からの恋文めいて枇杷の花/坪内稔典
恋文のようにも読めて手暗がり/池田澄子
俳句例:21句目~
恋文をしるしてもとの頬かむり/鷹羽狩行
水涸れて戀文は矢のやうに来る/田中裕明
恋文ととられてもよし花サフラン/樋口知津
恋文は短かきがよしシクラメン/成瀬櫻桃子
文書くやすぐ恋文のやう冬の滝/加藤知世子
そのかみの恋文は佳し朴の花/中村苑子「花狩」
恋文焼けど烏賊の水気もなかりけり/高山れおな