慈悲に関連した俳句の例をまとめました。
慈悲を含む俳句例
惟願慈悲降臨護念柳かな/龍岡晋
大慈悲や柳が下の迷子石/野村喜舟
行春の慈悲茅屋や酔ひ戻る/斎藤玄
白華鬘菩薩の慈悲を偲ばせて/坂井建
老いて慈悲ふかき妹寒玉子/成田千空
慈悲相の一面照らふ薄紅葉/水原秋櫻子
春愁や慈悲半眼の阿弥陀仏/町田しげき
端居して慈悲半眼の中にあり/古舘曹人
虫送る仏の慈悲の火をかざし/中川化生
地蔵より受けたる慈悲や地蔵盆/吉田汀史
弥陀の慈悲両手あげ説く十夜僧/河野静雲
彌陀佛やかのいろくづも慈悲の網/中勘助
秋の蛇にも慈悲垂れ給へ結願寺/雨宮昌吉
秋深き螺髪ゆたかに慈悲を秘め/丸山哲郎
落葉松に慈悲心啼けり白根の尾/前田普羅
足元へ慈悲のひと投げ団扇撒/岩鼻十三女
他人事に言へど我せし慈悲涼し/石島雉子郎
慈悲も知らず殺生も知らず十夜哉/正岡子規
毛皮着てけものの慈悲を貰ひけり/鈴木栄子
稿しぶる寒のきびしく慈悲もなし/飯田蛇笏
俳句例:21句目~
緋鯉跳ね菩薩の慈悲のごときもの/和知喜八
菊の香や慈悲の手ながき観世音/島田万紀子
貝母咲く地蔵の慈悲にうなづきつ/羽田岳水
木の実降る慈悲相仏にまみえては/猪俣千代子
慈悲すれば糞をする也雀の子/一茶/文政七年甲甲