肉屋に関連した俳句の例をまとめました。
肉屋を含む俳句例
二三尺雪つむ軒や猿肉屋/飯田蛇笏
春昼や肉屋は赤き肉掴み/長嶺千晶
松過や肉屋は鉤に肉吊し/栗原米作
肉屋来て雀押し合ふ葱畑/萩原麦草
春愁や逗子の肉屋の九官鳥/青木重行
立春の肉屋の前を通りけり/高澤良一
肌寒や肉紅くせる肉屋の灯/茨木和生
十時なほ肉屋開きをり人汗す/宮津昭彦
受難節肉屋の鉤のひとつ空く/山本左門
寒暮肉屋に肉の断面渦を巻く/谷野予志
義士祭の高張立てし肉屋かな/村田塢城
荒梅雨や肉屋が肉を解体し/大木あまり
蝿が多くて肉屋本屋は傾けり/宇田蓋男
喪の七日鮮烈に覚め肉屋八百屋/成田輝子
夏の風邪またも肉屋の前通る/大矢ひろ志
肉屋へ突き出た肉親の足は桜木/西川徹郎
驟雨来る肉屋で借りる真赤な傘/初村迪子
あるやうに肉屋があつて花の冷え/藤岡筑邨
けふもまた肉屋の屋根に石たたき/黒田杏子
凧の尾を引きずつて行く肉屋の子/川崎展宏
俳句例:21句目~
鬼やらひ肉屋の肉に灯のともり/円城寺/龍
すいつちよん来たり肉屋のウインドに/辻桃子
金手向けん肉屋の鉤に彼奴を吊り/中村草田男
肉屋の肉にかなり離れており三日月/五十嵐研三
鮮烈な夕暮/鬼の肉屋が<もういいかい>/星永文夫