退職に関連した俳句の例をまとめました。
退職を含む俳句例
一片の落花の如く退職す/坊城中子
退職すその日の空に初蝶を/東良子
退職を諾ひし日の欅散る/芦沢一醒
険失せてをり退職の初鏡/平野無石
嘱託か退職か鮎落ちにけり/芦沢一醒
花に酔う退職までの数時間/対馬康子
退職す駅前噴水にも別離/成瀬櫻桃子
退職の夫に地下足袋新調す/飯田晴久
退職の妻の座きまる春炬燵/大西一冬
退職の秋思罅入り茶碗にも/藤陵紫泡
退職の臍を固めぬ神の留守/芦沢一醒
一賀状退職付記やかの気鋭/文挾夫佐恵
退職す海行く鯛と同じ向きに/永田耕衣
退職のあとさき殖ゆる鴨足草/関戸靖子
退職の日の囀りをふりかぶり/池田秀水
退職の日の間近なり冬銀河/羽部佐代子
退職の日やほろにがき花菜漬/愛原節二
退職近し沖の小島の冬霞/鍵和田ゆう子
桜の実退職届をあつさり書く/山田みづえ
水澄むや退職の荷に聖書あり/田川飛旅子
俳句例:21句目~
退職工諭し夕焼の椅子すゝむ/米沢吾亦紅
希望退職募る事務所の冷えにけり/芦沢一醒
退職のことには触れず初だより/宇都宮斧響
退職勧められ来ぽつりと木瓜咲くか/羽部洞然
退職願出して来た枕元に朝が来ていた/住宅顕信