疾走に関連した俳句の例をまとめました。
疾走を含む俳句例
青蘆原微熱少年疾走す/石寒太
疾走す緑の髪の青嵐/高澤晶子
薫風の中疾走の三輪車/渡井恵子
春雷を背に疾走す野性馬/須藤徹
朝顔の紺に山風疾走す/萩原麦草
お花畑雨も疾走虻も疾走/高澤良一
麦の秋寺山修司疾走す/秋山巳之流
疾走の猪乗せて賀状来る/池森昭子
疾走の馬眩しめば風花す/藤木倶子
競べ馬合はず車騎で疾走す/久保武
炎天の鎖をひいて疾走す/石原八束
疾走は十五歳になる暗黒/白石司子
芋畑車の屋根の疾走し/深見けん二
木槿咲く朝を疾走救急車/高澤良一
かの世へと疾走す闇の大八車/須藤徹
十二月あひると愛人疾走す/攝津幸彦
疾走の駿馬の賀状一つあり/伊藤敬子
紋所明智か疾走するヨット/川崎展宏
藤の花少年疾走してけぶる/和田悟朗
鹿疾走角伐りの縄首に掛け/右城暮石
俳句例:21句目~
中指のま中へくぢら疾走せり/攝津幸彦
校庭磁場疾走のひとりは倒れ/猪鼻治男
梅疾走風ははるけきものに鋭き/斎藤玄
氷載せて車疾走し夜も酷暑/田川飛旅子
波さきだてて疾走の花火船/大木あまり
疾走馬枯るる大地の風を焔に/伊藤京子
疾走の鹿の透けたる奈良団扇/森田智子
草藉けば深夜の汽車の疾走す/横山白虹
隧道なか坐席疾走しぼくら青春/上月章
熱風傾斜し疾走バイク群都市/伊丹公子
鹿寄せの疾走親も子もあらず/八染藍子
青葉月嬰児泣くバスが疾走す/松村蒼石
トゥクトゥクは疾走黄金虫五月/伊丹公子
生まれ変るために疾走する駱駝/山崎十生
納戸神へとごきぶりの疾走す/能村登四郎
げぢげぢ疾走無為の人間黙殺して/藤岡筑邨
疾走するトラックの人ら日向ぼこ/渡辺水巴
除夜の樹を抱きおりしが疾走す/鈴木六林男
疾走しストレス海へすてて来る/窪田タカノ
のら犬死んだら私疾走します/しらいししずみ
俳句例:41句目~
疾走のすすきよふりむいてはだめよ/豊口陽子
貨車疾走/寒いすすきが引火する/増田まさみ
アルプスは疾走はじむ青林檎/熊谷愛子「火天」
韋駄天の疾走土筆つぎつぎ頭出す/長谷川かな女