「木の芽和」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「木の芽和」について
【表記】木の芽和
【読み方】きのめあえ
【ローマ字読み】kinomeae
子季語・関連季語・傍題・類語など
・山椒和(さんしょうあえ:sanshoae)
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季節による分類
・「き」で始まる春の季語
・「春の生活」を表す季語
・「三春」に分類される季語
月ごとの分類
木の芽和を含む俳句例
木の芽和へ女楽しむ事多き/及川貞
木の芽和つつく還暦祝かな/井上雪
竹寺の竹の器の木の芽和/小山徳夫
飽食の今にありけり木の芽和/小島健
鎌倉の海に雨ふる木の芽和/大嶽青児
白波の一線くづれ木の芽和/川崎展宏
病院の一菜にして木の芽和/高浜年尾
木の芽和この頃朝の食すゝむ/上村占
塗椀の重くて母の木の芽和ヘ/桂信子
時計二つ動く新婚の木の芽和/川崎展宏
木の芽和つつく隅隅まで母郷/平畑静塔
木の芽和女人高野は谿へだて/近本雪枝
木の芽和残り時間を夫が言ふ/塚本久子
下の子の父の背越えし木の芽和/小平湖
二人なら以下省略の木の芽和/櫂未知子
過労死の話などして木の芽和/加藤正尚
出されし朝餉は茶粥木の芽和/星野立子
風交や貧もたぐさの木の芽和/清水基吉
にんげんのはじめを思い木の芽和/山崎聡
五時間の時差ある夫婦木の芽和/小高沙羅
俳句例:21句目~
杉谷のけふ明るくて木の芽和/木津あき子
擂木の木の粉も少し木の芽和/小檜山繁子
少しだけ母に近づく木の芽和へ/脇本幸代
木の芽和山河は夜もかぐはしき/井沢正江
酒欲しき日暮となりぬ木の芽和/角川春樹
酔ひ少し廻りし耳や木の芽和へ/角川春樹
雨雲のからむを摘みて木の芽和/山口青邨
鞍馬への雨やはらかし木の芽和/鈴木道子
おとなひし庫裡の馳走の木の芽和/古屋貞子
着流しのまま暮れてゆく木の芽和/橋石和栲
木の芽和五島の烏賊のあまきかな/坪田/護
うなづきて喉にひりつく木の芽和/石川桂郎
つつがなき日のつづきをり木の芽和/佐川広治
アパートがつひの棲家か木の芽和/鈴木真砂女
分け合へば足りるはずです木の芽和/無着成恭
癒ゆるまで夫待つ椅子や木の芽和/石田あき子
塩断ちの如しひとりの木の芽和へ/殿村莵絲子
木の芽和過去ふりかへるゆとり得て/鈴木真砂女