季語/黍嵐(きびあらし)を使った俳句

「黍嵐」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「黍嵐」について

【表記】黍嵐

【読み方】きびあらし

【ローマ字読み】kibiarashi

子季語・関連季語・傍題・類語など

・芋嵐(いもあらし:imoarashi)

季節による分類

・「き」で始まる秋の季語

・「秋の天文」を表す季語

・「仲秋」に分類される季語

月ごとの分類

9月の季語

黍嵐を含む俳句例

板壁の手斧作りの黍嵐/有働亨

風の戸の鳴る暁や黍嵐/桂信子

出勤の道相別る黍嵐/肥田埜勝美

木曾駒ゆ雲吹き剥がす黍嵐/林翔

國境を越ゆ火車の窓黍嵐/石寒太

しの笛の六管揃ふ黍嵐/伊藤いと子

ちはやぶる神の壱岐島黍嵐/菅英子

ホルン吹く少年独り黍嵐/石川文子

黍嵐インカの都ありし跡/品川栄子

黍嵐教師休暇をただ眠る/大野林火

十津川の山膚畑や黍嵐/米沢吾亦紅

古里に母を置き捨て黍嵐/三橋鷹女

黍嵐死者の瞼の隙見ゆる/田中菅子

黍嵐荒れたる村の嫁不足/田中政子

黍嵐青き鳥みし刹那かな/宮坂静生

木曽馬の嘶き聞こゆ黍嵐/松下金鹿

村々を渡御する神に黍嵐/宮津昭彦

牛遊ぶ紋別の野や黍嵐/御子柴光子

物売りと語り旅めく黍嵐/上山茂子

男手は甥が頼りや黍あらし/岡本眸

俳句例:21句目~

黍嵐ゆきとどまりて家二軒/則元京

黍嵐わが門野川より低き/宮下翠舟

下北のまさかりの柄を黍嵐/相沢ふさ

児へ寝返る枕の熱き黍あらし/中拓夫

黍嵐がらがらの家あそびおり/佃悦夫

黍嵐ごうごうと落ち日本海/松原君代

看護衣の多量に干され黍嵐/中川千鶴

童顔の教師なりけり黍嵐/星野麦丘人

黍嵐何かと言へば鶏つぶす/細田伸子

赤ん坊捩れてしまふ黍嵐/雨宮きぬよ

黍嵐病草城ヘペダル漕ぐ/伊丹三樹彦

彼も亦無名期ながし黍嵐/能村登四郎

黍あらし大石狩の濁り押す/成田千空

学校のにはとり鳴きぬ黍嵐/吉田美彌子

引き寄せる二度寝の枕黍嵐/佐藤のぶ女

黍嵐うらぶれまじと髪梳くも/白井米子

黍嵐みづうみの紺吹きたわめ/川村紫陽

芭蕉布のたちまちかわく黍嵐/久保田泉

赤ん坊の捩れて泣けり黍嵐/雨宮きぬよ

外風呂を焚く火はなやげ黍あらし/馬場移公子