俳句例:201句目~
蓮枯れてかへつて影のおびただし/那須乙郎
枯蓮を梳きゆくだけの風であり/藤田つとむ
踏絵見る遠き世もかく蓮枯れて/神尾久美子
枯蓮にひかりは満てり来て悔いず/篠田悌二郎
大玻璃戸立てゝ枯蓮へだゝりぬ/阿部みどり女
ひとつ枯れかくて多くの蓮枯るる/秋元不死男
蓮枯れてゆきてとどまるところなし/古舘曹人
われを消すものほうほうと蓮枯れて/手塚美佐
修羅場なり田の蓮枯れて折れ曲り/西島陽子朗
枯蓮はCocteauの指無数に折れ/横山白虹
枯蓮のオブジェ揺れざるときかなし/鳥居おさむ
蓮枯れたりかくててんぷら蕎麦の味/久保田万太郎