「角巻」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「角巻」について
【表記】角巻
【読み方】かくまき
【ローマ字読み】kakumaki
子季語・関連季語・傍題・類語など
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季節による分類
・「か」で始まる冬の季語
・「冬の生活」を表す季語
・「三冬」に分類される季語
月ごとの分類
角巻を含む俳句例
角巻や駅の端から日本海/杉良介
角巻の女三人顔を寄せ/高野素十
角巻の右腕に子をゆりて過ぐ/原裕
角巻や沖ただ暗き日本海/米谷静二
角巻や怒濤の窪に薄日射し/有働亨
角巻の人来人去り売れ/高田風人子
角巻や一重瞼を母系とす/山崎秋穂
角巻をとめたる襟の銀の蝶/上村占
角巻に網棚たるみゐて親し/岡澤康司
バスを追ひ雪の角巻翼ひろぐ/岸田稚
角巻の何か曳きずる女かな/黒田杏子
角巻の内に風呂敷包み負ひ/清崎敏郎
角巻の女の顔が店の灯に/浜井武之助
若き日の母の哀楽緋角巻/下山田禮子
哀歓を角巻深く隠しをり/小野田乾子
角巻の母が斜陽ぞ美しき/高橋比呂子
怒濤音背に角巻の女かな/徳永山冬子
角巻の飾り房より雪しづく/早坂萩居
角巻や一人だけなら匿へる/緋乃道子
雁木市角巻の眼の切長に/星野麦丘人
俳句例:21句目~
荒るゝ雪角巻のひとゝ言交す/及川貞
角巻を展げて雪を払ひをり/原田青児
角巻を着たる女と三日の月/高野素十
角巻に己わびしく包みたる/山下武平
世を歎く数角巻に会はざるも/石川桂郎
子を入れて雪の角巻羽づくろふ/岸田稚
角巻が匿す面輪や眼は佐渡人/石川桂郎
角巻のすでに人妻われを過ぐ/青木泰夫
角巻の三人ながら瞽女らしや/下村梅子
角巻のうちに杖つく手の動く/田畑比呂
角巻に歳暮の鱈と知れる瘤/中戸川朝人
角巻の母の目をまた遠ざかる/細川加賀
角巻の羽摶きのそのたびに海/杉野一博
主婦達や心見せ合わず角巻ひし/細谷源二
乗り降りのとき角巻の羽摶けり/福永耕二
母に媚びる角巻に顔突つ込んで/太田土男
叱りゐし子を角巻につつみ去る/大網信行
角巻にかよわき旅の身を抱き/須田ただし
角巻の老婆らバス待つ海を背に/岡田日郎
角巻に海の昏さを羽交ひじめ/黒田桜の園
俳句例:41句目~
角巻をずらせばすこし乱れ髪/阿波野青畝
角巻の瞳のかゞやくは恋ならむ/小林康治
まぼろしの角巻ゆけりかくのだて/橋本榮治
角巻の赤きが派手となりにけり/浜下清太郎
角巻の身のふかきより銭を出す/中戸川朝人
角巻のもたれあひつゝ二人行く/阿波野青畝
角巻や寺参りの亡母まなうらに/五十嵐英夫
角巻に一夜包まれしおもひでよ/新谷ひろし
角巻やみちのく暮し身につきし/今野貴美子
泣きじやくる子へ角巻の風切り羽/安藤五百枝
車窓の二人を角巻の眼がひた窃む/赤城さかえ句集