「十三詣」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「十三詣」について
【表記】十三詣
【読み方】じゅうさんまいり
【ローマ字読み】jusammairi
子季語・関連季語・傍題・類語など
・知恵詣(ちえもうで:chiemode)
・知恵貰い(ちえもらい:chiemorai)
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季節による分類
・「し」で始まる春の季語
・「春の行事」を表す季語
・「晩春」に分類される季語
月ごとの分類
十三詣を含む俳句例
智恵詣鶯鳴いて山浅き/藤田子角
花の雨十三詣見ずに去ぬ/西山泊雲
総領で智恵が遅くて智恵詣/中火臣
石段を上り下りの智恵詣/高浜虚子
石段にかゝぐる袂智恵詣/阿部蒼波
渡月橋渡り安堵の智恵詣/新村千博
母の丈俄に越えて智恵詣/奈良文夫
幼より絵巻好みや智恵貰/下村槐太
花人に押され十三詣かな/高濱虚子
智恵詣して春秋に富めりけり/轡田進
たけし母をしたがふ智恵詣/後藤夜半
脇堂に順を待ちゐる智恵詣/中田余瓶
人の子の十三詣り礼し過ぐ/千賀静子
人の子の花の十三詣かな/松根東洋城
父と子と十三詣ひそやかに/松田芒趾
十三詣の子の振袖も花の風/平松/泉
智恵詣渡り切れたる渡月橋/伊藤知義
智恵貰英彦山鈴は藁の紐/服部百合子
振袖の揃ひの双児智恵貰ふ/辰巳秋冬
十三詣石焼きいもの火を覗く/飯島晴子
俳句例:21句目~
原子炉は近くにありて智恵詣/瀬谷竹南
智恵詣狐日和となりにけり/島田たみ子
智恵詣鼻緒が痛くなりにけり/細川加賀
智恵詣終へし子の顔やや固し/長岡和子
智恵詣終へ花人となりまぎれ/中原一樹
智恵詣風にそよげる髪素直/山敷英以子
橋板のいちまい鳴りし智恵詣/塚本一恵
紅かのこ髪結ひあげて智恵詣/中島美也
結界に坐りあふれて智恵貰ひ/亀井糸游
臈たけし母をしたがふ智恵詣/後藤夜半
しあはせの姉の子供の智恵詣/松浦桂村
母も子もたちつけばきや智恵詣/松田芒趾
吾が俳諧子に継ぐまじき智恵詣/村山古郷
ほつれ髪直されながら智恵貰ひ/外城/恒
智恵詣着るたのしみを覚えそむ/金子篤子
余所の子に見とれて歩く智恵詣/徳山聖杉
智恵詣嵯峨へまはりて疲れけり/日野草城
ろうたけし母をしたがふ智恵詣/後藤夜半
喜寿にして知恵返しけり十三詣/大西虹彦
一息に磴かけ登り智恵もらひ/石本かなえ
俳句例:41句目~
ふり向きてもとの黙阿弥智恵詣/赤塚喜代子
みちみちの日の斑風の斑智恵貰ひ/長谷川双
少女とはかくもはかなし智恵詣/田村劉一郎
ふり向いてならぬ橋あり智恵詣/北川せいち
眉目美しと皆に見られて智恵もらふ/高浜年尾