「糸取」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「糸取」について
【表記】糸取
【読み方】いととり
【ローマ字読み】itotori
子季語・関連季語・傍題・類語など
・糸引(いとひき:itohiki)
・糸取女(いととりめ:itotorime)
・糸引女(いとひきめ:itohikime)
・糸引歌(いとひきうた:itohikiuta)
・糸取鍋(いととりなべ:itotorinabe)
・糸取車(いととりぐるま:itotoriguruma)
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季節による分類
・「い」で始まる夏の季語
・「夏の生活」を表す季語
・「仲夏」に分類される季語
月ごとの分類
糸取を含む俳句例
糸引女夜は稲妻の臥し処/綾子
一筋の糸引出すや繭躍る/澤木欣一
糸取と言ふ単調を破る客/吉田節子
糸取の賃の支払また遅れ/藤本砂陽
糸取女夜は稲妻の臥し処/細見綾子
糸取女寮の青梅青柚かな/西本一都
縁先に鶏遊ばせて糸取女/川崎慶子
軒浅き夕あかりに糸取女/高濱虚子
糸で斬る生傷たえず糸取女/吉田芹川
糸取の湯気にしめれる額髪/山川喜八
糸取の糸細かりし長かりし/藤田静古
糸取りの糸口探す湯気の中/平林孝子
糸引き女夜は稲妻の臥し処/細見綾子
青蔦広場の糸取唄は労働歌/鈴木栄子
夫も子もなく独り居の糸取女/吉田大江
生涯に絹も着ざりし糸取女/恩地れい子
短日や糸取る繭のをどりづめ/冨田督子
めくら跳びして糸取の湯玉かな/永方裕子
揃つて出る影を一つに糸取女/加倉井秋を
旅にして糸取る音に目覚めたる/木村蕪城
俳句例:21句目~
糸取の湯気の中なるうけこたへ/吉良芳陽
糸取の目よりも聡き指持てる/廣瀬ひろし
糸取りの指先すべる野火の中/小泉八重子
糸取るや土間は日蔭の風の筋/松根東洋城
糸取女明るさ得ては膝を突く/加倉井秋を
糸引の眼よりも聡き指もてる/広瀬ひろし
繭の糸引きつくされてなほ踊る/長坂子葉
この家を見つつ下り来ぬ糸取れり/富安風生
『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
生のひかり繰りて糸引女の月日/平井さち子
榾の火や糸取窓の影ぼうし/一茶/寛政四年壬子