俳句例:101句目~
セエヌ眩し氷菓にノオト濡らしつつ/小池文子
氷菓尽きぬこの人に何も与へ得ざりき/中島斌雄
六月の氷菓一盞の別れかな/中村草田男「長子」
少女らへ満艦飾の氷菓くる/平松美知子「祝箸」
妻にかくすことあつて氷菓脳に沁む/長谷近太郎
氷菓飛ぶやうに売れ爆心地/石崎多寿子「揺曳」
ライオンは寝てゐるわれは氷菓嘗む/正木ゆう子
現在も稚拙な愛なり氷菓を木の匙に`/磯貝碧蹄館
氷菓互ひに中年の恋ほろにがき/秋元不死男「瘤」
氷菓父母の手子の一心メリイゴウラウンド/石塚友二
氷菓手に屯ろ歩行者天国に/森口慶子「かつらぎ選集」
氷菓さみしいつしか舌に彩のこし/新谷ひろし「砥取山」