俳句例:101句目~
豊年や南部駄菓子のねぢりん棒/渡辺鶴来
豊年の案山子ゆんずるたるんだり/上野泰
豊年を呼び交しゐる山河かな/福田甲子雄
豊年のけぶりの中にマスクして/岸本尚毅
豊年太鼓打つて秩父に星殖やす/引地冬樹
豊年に疑ひなくていぼむしり/百合山羽公
豊年に大きかりんの実を加ふ/百合山羽公
豊年や手足のばして子の眠り/片山由美子
豊年やゆつくり歩く村のなか/大峯あきら
魚焼く香豊年の田にひろがらす/大熊輝一
ほいほいと豊年雀海へ逃げ/大和田としを
豊年や走れば負ひ子四肢をどる/橋本多佳子
豊年の毛見とて歩くだけのこと/馬場新樹路
豊年の夜の童話は驢馬跳ねて/鍵和田ゆう子
野は豊年見知らぬ人と会釈して/北原志満子
豊年やマユミはゆける吾はだまる/如月真菜
豊年の風にふくらむチマチヨゴリ/黛まどか
栗の木/三年の青い毬も青田が豊年/荻原井泉水