季語/初空(はつぞら)を使った俳句

俳句例:101句目~

鐘楼のあたりくらさや初御空/大橋霊山

初空や大和三山よきかたち/大橋越央子

霊峰の明け放たれし初御空/藤田つとむ

初空や嶺のうしろにさらに嶺/加藤覚範

初空の影なすもののみな気負ふ/関森勝夫

初空へ雲を放ちて富士現るる/今橋眞理子

大帝の馬車わたりくる初御空/磯貝碧蹄館

総持寺の鳩来て羽摶つ初御空/殿村菟絲子

初空のなんにもなくて美しき/今井杏太郎

初空に那智の大滝まかゞやき/上田土筆坊

初空にうかみし富士の美まし国/高浜虚子

駅通りまつすぐに来よ初御空/松田ひろむ

初御空富岳まさしく三保にあり/大橋敦子

いまさらに富士大いなり初御空/酒井絹代

曲玉の瑠漓ひびきあふ初御空/永島理江子

初空のひかり盈ちつゝ温室のみち/飯田蛇笏

ファックスにすぐくる返事初御空/田中美沙

ひびきあふいろのびやかに初御空/伊藤敬子

星がただ一つの明星となつて初空/荻原井泉水