俳句例:101句目~
今日は今日の晴をたのみつ冬構/巌谷小波
冬構ゆゆしく佐渡は荒れつづき/福田蓼汀
竹伐つて日向つくりぬ冬構/長谷川かな女
冬構この身このまま此処に居り/村越化石
一枚の貰ひ布団や冬構へ/吉武月二郎句集
どことなく冬構へなる尼の寺/蓬田紀枝子
冬囲ひするにも足らぬ葭を刈る/松藤夏山
あかげらを飼ひてひそかに冬構/田中冬二
見えそめしかのもこのもの冬構/高濱年尾
母までもかくしてしまひ冬囲ひ/今瀬剛一
冬構粗にして頑とありにけり/遠山みよ志
飛騨に向ふ軒みな深し冬がまへ/室生犀星
冬囲ひされて木瓜の実ころげ落つ/林真砂江