俳句例:101句目~
フレームや黒潮の玻璃めぐらすか/加藤三七子
チューリップ青天へ温室の窓ひらく/黒木野雨
フレームのため息のごと曇りをり/前田野生子
フレームの花のくれなゐしづかにも/清原枴童
ゲリラのために温室の肋骨覆ひを脱り/竹中宏
温室のまはり遅日の子等あそぶ/長谷川かな女
温室の花食ふことなくば如何によき/相馬遷子
軽く病み衣ずれ添へり温室の花/鍵和田ゆう子
温室のくもる玻璃越し香具師の動作/右城暮石
うぶ毛ありて温室の花呼吸しぬ/長谷川かな女
空青しフレームの玻璃したたりて/金子麒麟草
花温室のつづれる丘にエリカ咲く/広沢/道代
温室咲きのフリージヤに埋め奉り/竹下しづの女
フレームに苗のみどりのこもりはじむ/川本臥風
花満ちて花温室くもるあらせいとう/伊丹さち子
さかしらなたらの芽にして温室育ち/ふけとしこ