季語/出初(でぞめ)を使った俳句

「出初」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「出初」について

【表記】出初

【読み方】でぞめ

【ローマ字読み】dezome

子季語・関連季語・傍題・類語など

・消防出初(しょうぼうでぞめ:shobodezome)

・出初式(でぞめしき:dezomeshiki)

・初出(はつで:hatsude)

・出初鐘(でぞめがね:dezomegane)

・梯子乗(はしごのり:hashigonori)

季節による分類

・「て」で始まる新年の季語

・「新年の行事」を表す季語

・「新年」に分類される季語

月ごとの分類

1月の季語

出初を含む俳句例

真向ひに桜島噴き出初式/鶴田白窓

湖の氷をよごす出初かな/前田普羅

出初式警察犬も加はりて/田中延幸

一点の雲なく消防出初式/石川一歩

出初式梯子の空の上天気/富安風生

西東鳶の出初や四日晴れ/金沢辰生

加賀鳶がかかぐ纏ぞ出初式/石川子

手庇に遠富士を入れ出初式/野島牽牛

手間取れる一斉放水出初式/茨木和生

本丸の跡の広場の出初かな/加藤覚範

下帯も白足袋も濡れ出初式/宮田/勝

水にひととき水勢増し出初式/檜紀代

冬霧のかゝる上野や出初式/富安風生

出初して緋威の肌消防車/百合山羽公

出初式ありたる夜の星揃ふ/鷹羽狩行

出初式また大阪に橋失せて/大島民郎

海山に伸びる梯子や出初式/中川文子

海消ゆるほどに放水出初式/中村正代

出初式天なる雲に梯子掛け/野尻遊星

見おろせば有明浜の出初式/野村泊月

俳句例:21句目~

出初式放水同士光り合ふ/工藤千代治

出初式果つ天上の水びたし/田中惇貴

街道をせばめて峡の出初式/砥上白峰

遠空に出初の水の走りたる/熊谷静石

青空へ水吹きかけて出初式/遠藤保資

出初式終り平らな海となる/稲畑汀子

城の天大きく使ひ出初式/池田琴線女

暁や出初の半鐘打込んだり/星野麦人

天辺でかく赤恥や出初式/佐々木六戈

山川に山蔭深き出初かな/柄沢ひさを

嶺よりも高く放水出初式/日隈/昌乃

扇状に鳥の群れ翔ち出初式/池上樵人

はじき豆出初めの渋さ懐しき/青木月斗

出初式使ひし梯子天に畳む/橋本美代子

虹七重八重九頭竜の出初式/吉嶋みな子

出初式霜を散らして纏かな/松根東洋城

親娘鳶はしごに競ふ出初式/中島智椅子

火の山に向けて放水出初式/長田/八重

霜蹴つて鶏逃げ歩く出初かな/渡辺水巴

大江戸の一夜の雪に出初かな/石井露月

俳句例:41句目~

この煙草どこで消そうか出初式/橋本昭一

出初式よく見え水のよくかゝる/峰永一光

出初式手押しポンプも参加して/河村昌子

出初式活力のごと潮満ちくる/加藤知世子

出初式海女の部隊はしんがりに/出口一点

出初式終へて火の見にホース干す/林照江

卍にもかぎじふじにも出初式/佐々木六戈

老足に草鞋きりりと出初かな/真下喜太郎

職を得し町の小さき出初かな/加倉井秋を

堰の水たゝへて待てり出初式/清水よしみ

町ほの~鶏逃げあるく出初かな/渡辺水巴

雪嶺のかがやく祖谷の出初かな/佐原頼生

鱈漁の出初めの吹雪よろこびて/桑田青虎

ここに又出初くづれのゐたりけり/高浜虚子

丸ビルをうろゝゝ出初くづれかな/高浜虚子

高嶺みな機嫌くづるる出初かな/上田五千石