秋の季語一覧

俳句で使用する秋の季語を一覧にまとめました。

※後半に「秋の俳句」の例句を180句ほどまとめてあります。

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秋の季語:三秋(8月~10月)の時候

律の調べ / 秋の日 / 秋の朝 / 秋の昼 / 秋の暮 / 秋の宵 / 秋の夜 / 夜長 / 秋麗 / 秋澄む / 秋気 / 爽か / 身に入む /

三秋の天文

秋色 / 秋晴 / 秋旱 / 秋の声 / 秋の空 / 秋高し / 秋の雲 / 鰯雲 / 鯖雲 / / 月代 / 上り月 / 降り月 / 弓張月 / 夕月夜 / 秋の星 / 星月夜 / 流星 / 碇星 / 秋風 / 色無き風 / 爽籟 / 秋の嵐 / 秋曇 / 秋湿り / 秋の雨 / 秋の村雨 / 稲妻 / 秋の虹 / / / 秋の夕焼 / 釣瓶落し / 龍田姫 / 秋の山 / 山粧う / 秋の野 /

三秋の地理

秋園 / 花園 / 花野 / 秋の狩場 / 秋の田 / 秋の水 / 水澄む / 秋の川 / 秋の湖 / 秋の海 / 秋の潮 / 秋の浜 /

三秋の生活

秋の服 / 鱸膾 / 裂膾 / とろろ汁 / 夜食 / 枝豆 / 猿酒 / 秋の燈 / 燈火親しむ / 秋の宿 / 秋の蚊帳 / 秋団扇 / 秋耕 / 添水 / 案山子 / 鳴子 / 鳥威し / 田守 / 鹿火屋 / 鹿垣 / / 若煙草 / 新絹 / 野菜の秋蒔き / 下り簗 / 鯊釣 / 烏賊干す / 虫売 / 虫籠 / 秋の野遊び / 秋意 / 秋思 / 秋興 / 秋渇き / 運動会 / 夜学 /

三秋の行事

虫選 / 美術展覧会 / 秋祭 / 秋遍路 /

三秋の動物

鹿 / 馬肥ゆる / 渡り鳥 / 色鳥 / 稲雀 / / 鵙の贄 / 懸巣 / / 交喙鳥 / 入内雀 / 鶺鴒 / 椋鳥 / / / 啄木鳥 / / 落鮎 / 江鮭 / / 黄顙魚 / / / / 秋鰹 / 宗太鰹 / 秋鯖 / 秋鯵 / / / ひしこ / わらさ / 太刀魚 / / 秋の蚊 / 秋の蠅 / 秋の蜂 / 秋の蝶 / 秋の蝉 / ちっち蝉 / 蜻蛉 / 赤蜻蛉 / / 竈馬 / 蟋蟀 / 蹊蚸 / / 稲舂虫 / 稲虫 / 浮塵子 / 横這 / 蟷螂 / われから / 螻蛄鳴く / 蚯蚓鳴く / 地虫鳴く / 蓑虫 / 茶立虫 / 放屁虫 / 菊吸虫 / 芋虫 / 菜虫 /

三秋の植物

秋果 / / 青蜜柑 / 木の実 / 木天蓼 / / 芭蕉 / 鶏頭 / 葉鶏頭 / 白粉花 / 鬼燈 / / 南瓜 / 糸瓜 / 夜蒔胡瓜 / オクラ / 秋茄子 / / 自然薯 / 薯蕷 / 仏掌薯 / 何首烏芋 / 唐辛子 / 生姜 / / 稲の花 / 陸稲 / 秋草 / 草の花 / 草の実 / 秋の七草 / / 刈萱 / 白茅 / / / 狗尾草 / 牛膝 / 藪虱 / 相撲草 / 忍草 / 初茸 / 椎茸 / 毒茸 / 天狗茸 / 月夜茸 / 紅茸 / 猿の腰掛 / 川苔 /

秋の季語:初秋(8月ごろ)の時候

残暑 / 新涼 / 文月 / 初秋 / 秋めく / 処暑 / 八月尽 / 立秋 / 八月 /

初秋の天文

送りまぜ / 秋の初風 / 秋の雷 / 盆東風 / 盆の月 / 初嵐 / 御山洗 / 天の川 /

初秋の地理

盆波 /

初秋の生活

新豆腐 / 休暇明 / 相撲 / 鳩吹 / 小鷹狩 / 燈籠 / 豆引く / 秋扇 / 鷹打 / 大豆干す / 焼米 / 豇豆飯 / 秋の鵜飼 / 八月大名 / 大根蒔く /

初秋の行事

盆花 / 精霊舟 / 牽牛 / 願の糸 / 送り盆 / 気比祭 / 眠流し / 盆用意 / 六道参 / 百八燈 / 終戦記念日 / 庭の立琴 / 大文字 / 苧殻 / 文覚忌 / 蓮の飯 / 梶鞠 / / 盆綱引 / 震災記念日 / 盆竈 / 七姫 / 宗祇忌 / 摂待 / 応挙忌 / 二星 / 木歩忌 / 施餓鬼 / 七日の御節供 / 織女 / 星合 / 北野祭 / 相撲の節 / 七夕 / 竿燈 / 精霊火 / 衝突入 / 御射山祭 / 釜蓋朔日 / 玉取祭 / 吉田火祭 / 三島祭 / 二十六夜待 / 星の薫物 / 深川祭 / / 奉燈会 / 六斎念仏 / 七日盆 / 乞巧奠 / 了以忌 / 水巴忌 / 地蔵盆 / 盆狂言 / 清水千日詣 / 妻迎舟 / 支倉忌 / 迎火 / 送り火 / 硯洗 / 盆節季 / 数方庭祭 / 盆路 / 鹿島祭 / 墓参 / 後の薮入 / 燈籠流 / 刺鯖 / 梶の葉 / 真菰の馬 / 貸小袖 / 道灌忌 / 中元 / 聖母聖心祭 / 戸隠祭 / 盆休 / 七箇の池 / 解夏 / 清水星下り / 草の市 / 迢空忌 / 風の盆 / 義秀忌 / 愛宕火 / 茄子の馬 / 被昇天祭 / 生御魂 /

初秋の動物

/ 仙入 / 鉦叩 / 鷹の山別 / 松虫 / 螽蟖 / 別烏 / 刺虫 / 秋の蛍 / つくつく法師 / 邯鄲 / 鷹の塒出 / 草雲雀 / 鰹の烏帽子 / 馬追 / 荒鷹 / 鈴虫 / 轡虫 / 蜉蝣 /

初秋の植物

新小豆 / 夜顔 / カンナ / 麝香草 / 模様莧 / 釣鐘人参 / 桐の実 / 秋の芽 / 桃の実 / 秋の蓮 / 蓼の花 / 野葡萄 / めはじき / 露草 / ジンジャーの花 / 藪からし / 鳳仙花 / 泡立草 / 煙草の花 / 冬瓜 / 点突草 / 紅冬瓜 / 千屈菜 / 豇豆 / 夕顔の実 / 西瓜 / 草牡丹 / 弟切草 / 茜草 / 馬鈴薯 / 芙蓉 / 朝顔 / ホップ / 小水葱の花 / 赤のまんま / 楤の花 / 雀の稗 / 臭木の花 / 青瓢 / 山葡萄 / 藤袴 / 落葵 / 茗荷の花 / 山椒の実 / 沢桔梗 / 木槿 / 秋桑 / 畦豆 / 田村草 / 棗の実 / 隠元豆 / 鬱金の花 / 鼠の尾 / 松虫草 / 大文字草 / 山茱萸の実 / 星草 / 桔梗 / 蕎麦の花 / 藤豆 / 薄荷の花 / 矢の根草 / 籬豆 / 鵯花 / 施覆花 / 女郎花 / 刀豆 / 草の香 / 桜茸 / 葛の花 / 蘡薁 / 鉄道草 / 男郞花 / 溝蕎麦 / 荻の声 / 大毛蓼 / / 野稗 / 葈耳 / 桐一葉 / 釣船草 / 楢茸 / 川芎の花 / 秋海棠 / 苔桃 / 弁慶草 / 水引の花 / 鳩麦 / ぬめり草 / 仙翁花 /

秋の季語:仲秋(9月ごろ)の時候

秋分 / 八朔 / 龍淵に潜む / 秋社 / 九月 / 葉月 / 二百十日 / 冷やか / 仲秋 / 水始めて涸る / 秋彼岸 / かりがね寒き /

仲秋の天文

高西風 / 初月 / 二日月 / 宵闇 / 無月 / 青北風 / 鮭颪 / 更待月 / 臥待月 / 真夜中の月 / 颱風 / 立待月 / 有明月 / 雁渡し / 富士の初雪 / 野分 / 菊日和 / やまじ / 雨月 / 三日月 / 名月 / 良夜 / おしあな / 居待月 / 待宵 / 黍嵐 / 十六夜 /

仲秋の地理

初潮 / 落し水 / 秋出水 / 不知火 /

仲秋の生活

秋簾 / 葡萄酒醸す / 豊年 / 葭戸蔵う / 栗飯 / 月見 / 障子洗う / 牡丹の根分 / 松茸飯 / 粟刈る / 渋取 / 秋袷 / 草花秋蒔く / 芍薬の根分 / 芥菜蒔く / 氷頭膾 / 胡麻刈る / / 綿取 / 草泊 / 竹伐る / 罌粟蒔く / 鯷漬 / 障子襖を入れる / 簟名残 / 障子貼る / 糸瓜の水取る / 衣被 / 鹿狩 / 行水名残 / 新渋 / とんぶり /

仲秋の行事

十日の菊 / 蘭盆勝会 / 鶴岡祭 / 素堂忌 / 筥崎祭 / 天使祭 / 敬老の日 / 御難の餅 / 秋の駒牽 / 宇佐放生会 / 太祗忌 / 後の雛 / 泣角力 / 秋狂言 / 吉野太夫忌 / 毛見 / 秋分の日 / 許六忌 / 遊行忌 / 蛇笏忌 / 尾花の粥 / 大宰府祭 / 高きに登る / 露月忌 / 聖母生誕祭 / 守武忌 / 南洲忌 / 愁思祭 / 後の出代 / 西鶴忌 / おくにち / 世阿弥忌 / 馬市 / 北野芋茎祭 / 十字架祭 / 乃木祭 / 秋場所 / 八幡放生会 / 聖ミカエル祭 / 鬼城忌 / 道元忌 / 司召 / 秋の釈奠 / 素十忌 / 太閤忌 / 定家忌 / 豊穣祭 / 八朔の祝 / 鬼貫忌 / 呑龍忌 / 秀野忌 / 鳳作忌 / 後の二日灸 / 秋季皇霊祭 / 子規忌 /

仲秋の動物

秋蚕 / 稲負鳥 / 小鳥 / 海猫帰る / 八朔梅 / 蛇穴に入る / 初鴨 / 秋の蛙 / 尾花蛸 / 猿子鳥 / 燕帰る / 溢蚊 /

仲秋の植物

菱の実 / 新大豆 / 葡萄 / 朝霧草 / 桜紅葉 / コスモス / 蓮の実 / 貴船菊 / / 嫁菜の花 / 舞茸 / 三七の花 / / 零余子 / 甘藷 / 車前子 / 通草 / 鳥兜 / 薄紅葉 / 早稲 / 野菊 / 竹の実 / / 貝割菜 / 浜菊 / 甘蔗 / 高黍 / 間引菜 / 木賊 / 葉唐辛子 / 柳散る / 千振 / 紫苑 / 豨薟 / 玉蜀黍 / 岩蓮華 / 緑豆 / 田五加 / 藜の実 / 龍胆 / 秋薔薇 / 紫蘇の実 / 曼珠沙華 / 藍の花 / 真菰の花 / 茴香の実 / 刈安 / 鍾馗蘭 / 風船葛 / 石榴 / 思草 / 胡麻 / 磯菊 / / 芋茎 / 初紅葉 / 杜鵑草 / 苦参 / 竹の春 / 蘆の花 / 芙蓉の実 / 富士薊 / 秋薊 / 荒地野菊 / 衝羽根 / /

秋の季語:晩秋(10月ごろ)の時候

霜降 / 寒露 / 朝寒 / 長月 / うそ寒 / 行く秋 / 秋深し / 雀蛤となる / 秋寒 / 九月尽 / 秋惜む / 夜寒 / 漸寒 / 肌寒 / 冷まじ / 冬隣 / 十月 / 暮の秋 / 秋寂ぶ / 豺獣を祭る / 晩秋 /

晩秋の天文

露寒 / 秋時雨 / 露霜 / 露時雨 / 秋雪 / 大西風 / 秋の霜 / 後の月 /

晩秋の地理

高潮 / 刈田 / 野山の錦 / 野山の色 / 枯野の色 /

晩秋の生活

栗羊羹 / 紅葉衣 / 菊の酒 / 苦参引く / 崩れ簗 / 古酒 / 新酒 / 菱取る / 蘆火 / 稲架 / 冬仕度 / 秋納め / 小鳥狩 / 秋の炉 / 雁瘡 / 稲扱き / 稲干す / 菜種蒔く / 柚味噌 / 千振引く / 種採 / 栗の子餅 / 新綿 / ばい廻し / 初猟 / 濁酒 / / 鎌祝い / 蔓たぐり / 零余子飯 / 網代打 / 葛掘る / 秋繭 / 紫雲英蒔く / 桑括る / 根釣 / 干柿 / 芋煮会 / 新蕎麦 / 萩刈る / 夜なべ / 蘆刈 / 櫨ちぎり / 紅葉狩 / 夜庭 / からすみ / 高擌 / 菊枕 / 菊人形 / 柿羊羹 / 搗栗作る / 風炉の名残 / うるか / 新藁 / 菊花展 / 鰯引く / 鮭打 / 柚餅子 / 牛蒡引く / 凶作 / 俵網 / 新米 / 籾摺 / 浅漬大根 / 菊襲 / 新麹 / / 菊膾 / 紅葉の賀 / 萱刈る / 火恋し / 藁塚 / 稲刈 / 薬掘る / 温め酒 / 松手入 / 茸狩 / 橡餅 / 牧閉す / きりたんぽ / 木賊刈る /

晩秋の行事

万聖節 / 蓼太忌 / 紅葉忌 / 大津祭 / 菊供養 / 宝の市 / 地芝居 / 不堪田の奏 / 広重忌 / 金刀比羅祭 / 素逝忌 / 白雄忌 / 穴織祭 / 誓文払 / 保己一忌 / 桂郞忌 / 千代尼忌 / 鞍馬の火祭 / 岩倉祭 / 諸霊祭 / 源義忌 / べったら市 / 菊の着綿 / 文化の日 / 重陽 / 夢窓忌 / 伊勢御遷宮 / ロザリオ祭 / 正倉院曝涼 / 城南祭 / 鳥羽僧正忌 / 太秦の牛祭 / 鹿の角切 / 国民体育大会 / 芝神明祭 / 芸術祭 / 体育の日 / 丹生川上祭 / 例幣 / 赤い羽根 / 宣長忌 / 御命講 / 松前帰る / 言水忌 / 去来忌 / 時代祭 / 神嘗祭 /

晩秋の動物

熊の架 / 田雲雀 / 頭高 / / 栗虫 / 落鮒 / 鷹渡る / 蜂の仔 / / ひいらぎ / 落鰻 / / 秋刀魚 / 残る虫 / / 連雀 / 落かいず / / 尾越の鴨 / 花咲蟹 / / 鶴来る / / 落鯛 / 木の葉山女 / 紅葉鮒 / 坂鳥 / 紅葉たなご / 獦子鳥 /

晩秋の植物

瓢の実 / 草紅葉 / 五倍子 / 団栗 / 中稲 / 珊瑚樹 / 新松子 / 木犀 / 郁子 / 一位の実 / 杉の実 / 枳梖 / 中抜大根 / 樫の実 / 厚岸草 / 橡の実 / 烏瓜 / 紅葉かつ散る / 晩稲 / 吉祥草 / 枳殻の実 / 飯桐の実 / 椋の実 / 岩茸 / サフランの花 / 茯苓 / 柚子 / 木瓜の実 / 水木の実 / 椿の実 / 漆の実 / 柑子 / / 末枯 / 雑木紅葉 / 榲桲 / 松茸 / 落花生 / 朝顔の実 / 破芭蕉 / 浜木綿の実 / 椎の実 / 白膠木紅葉 / 種茄子 / 残菊 / 檀の実 / 湿地茸 / 茨の実 / 梅紅葉 / 蘆の穂絮 / 照葉 / 隼人瓜 / 胡桃 / / / 黄葉 / 梔子の実 / 万年青の実 / 臭木の実 / 榛の実 / 無患子 / 紅葉 / 水草紅葉 / 栗茸 / 銀杏 / 紫式部 / 合歓の実 / 銀杏黄葉 / 錦木 / オリーブの実 / 茘枝 / 正木の鬘 / 数珠玉 / 落穂 / 菩提子 / 皀角子 / 檸檬 / 楢の実 / 油桐の実 / / 種瓢 / 梅擬 / 懸崖菊 / 柾の実 / 楝の実 / ななかまど / 朴の実 / 火焔菜 / 美男葛 / 榠樝の実 / 敗荷 / 莢蒾の実 / 榧の実 / 銀杏散る / 摣子の実 / 柏黄葉 / 秋茱萸 / 林檎 / 木豇豆 / 玉水木 / 黄落 / 初滑子 / 金柑 / 櫨の実 / 酢橘 / 柞紅葉 / 榎の実 / みせばや / 辣韮の花 / / 吾亦紅 / 晩菊 / / 蔓梅擬 / 鵯上戸 / 枸杞の実 / 漆紅葉 / 櫨紅葉 / 色変えぬ松 / 名の木散る / 黐の実 / 信濃柿 / 藤の実 / 海桐の実 / / 山梨 / 無花果 / 秋の季語:次


「秋」を使用した俳句についてまとめてみました。

季語「秋」について

【表記】秋

【読み方】あき

【ローマ字読み】aki

子季語・関連季語・傍題・類語など

・髙秋(こうしゅう:koushu)

・素秋(そしゅう:soshu)

・白秋(はくしゅう:hakushu)

・白帝(はくてい:hakutei)

・金秋(きんしゅう:kinshu)

・三秋(さんしゅう:sanshu)

・九秋(きゅうしゅう:kyushu)

季節による分類

・「あ」で始まる秋の季語

・「秋の時候」を表す季語

・「三秋」に分類される季語

月ごとの分類

8月の季語

9月の季語

10月の季語

秋を含む俳句例

秋はただ法師姿の夕かな/宗因

此秋は何で年よる雲に鳥/芭蕉

糸車臆病口に幾秋ぞ/清原枴童

夕顔や秋は狂歌の種瓢/うせい

去年去移竹移りぬいく秋ぞ/蕪村

西行忌秋は月見による柱/秋刀魚

一露の嶋組蓬莱の秋ぞ知る/立独

此の秋は何で年よる雲に鳥/芭蕉

眼裏に仏の鬱金秋日和/手塚美佐

此秋は月見の友も替りけり/許六

蛤のふたみにわかれ行秋ぞ/芭蕉

愛憎の夢も現も行秋ぞ/小畑一天

塩負うて山人遠く行く秋ぞ/暁台

魂も乳房も秋は腕の中/宇多喜代子

秋はふみわれに天下の志/夏目漱石

石狩の秋は大粒の大納言/橋本夢道

うち曇秋は多けれ月今霄/高井几董

秋は紅葉眼にはれよ霧はれよ/白雄

松に時雨石の霰も幾秋ぞ/会津八一

天広く地ひろく秋もゆく秋ぞ/一茶

俳句例:21句目~

山国に省略の秋はじまりぬ/岡本眸

秋はあはれ冬は悲しき月の雁/原石鼎

船腹の白痛からむ秋は走り/和田悟朗

この秋は何で年よる雲に鳥/松尾芭蕉

花麦の秋はあふみとおもへども/山店

この秋は膝に子のない月見かな/鬼貫

水を行く秋は命の数を書き/津根元潮

江山の秋はも昼の花火かな/尾崎迷堂

秋はまづ目にたつ菊のつぼみ哉/去来

溝萩に今年の秋は迅きかな/村上三良

秋は雲に塩舐む牛の舌力/宇佐美魚目

三秋の終らんと風草に鳴る/高木晴子

岩峯のチロルの秋は雲よりぞ/有働亨

白秋という方角に二、三人/坪内稔典

潮色も秋ぞ祭の島へ漕ぐ/金尾梅の門

甘蔗ほつて潮の岬も秋は秋/藤後左右

飼猿も秋はことさら山の声/内藤丈草

省線に秋は見おぼえの木槿垣/瀧春一

山路行き山路を戻り深秋ぞ/村越化石

ゆく秋は酒あたためしかんな屑/北枝

俳句例:41句目~

万屋に秋は来にけり棒束子/川崎展宏

秋はこの法師すがたの夕べかな/宗因

夕顔や秋はいろいろの瓢哉/松尾芭蕉

春は吉野秋は花ぞも奥の月/上島鬼貫

白芙蓉秋は夫人の愁ふ瞳に/飯田蛇笏

金秋の愛語聖とならんかな/平井照敏

山上の秋は俄かと思ひけり/千原草之

月は秋は物思へとの何んのかの/道立

秋は女寺から行方不明らし/永田耕衣

三秋の絵巻果てゆくごと星座/荒井正隆

三秋や夫に数多の医療器具/小野口正江

秋は野に早し爼濡らすたび/神尾久美子

白秋と思ひぬ思ひ余りては/後藤比奈夫

白秋や触れて崩れし父の竿/宇佐美魚目

秋は金の王座に進む列にあり/古舘曹人

能因にくさめさせたる秋はここ/大江丸

花いそぐ秋は草々の夕日かな/飯田蛇笏

莨愉し秋は火光をひざのはに/飯田蛇笏

身にふるゝ秋は露哉小萩かな/松岡青蘿

飯うまき三秋も早や半ばかな/高澤良一

俳句例:61句目~

鳥葬のための鷲舞ふ素秋かな/佐川広治

いふがほや秋は色々のふくべかな/芭蕉

鯉も老いこの寺も古り幾秋ぞ/高濱年尾

かく秋は灯を低くして親しみぬ/森澄雄

味噌汁に根深もすこし浮く秋ぞ/原石鼎

店頭の本に目利きの要る秋ぞ/高澤良一

この秋は旅と思へど糸瓜蒔く/北川左人

引越して隣はどこへゆく秋ぞ/会津八一

この秋は鶏頭ひさし庭にをる/北原白秋

折る指もけふから秋ぞ百日紅/横井也有

棟上げの槌音一気に秋ぞ立つ/高澤良一

西行谷見えて川鵜のとぶ秋ぞ/岡井省二

まつすぐの道に佇み秋は来ず/和田悟朗

むぎ秋は身の置どころなかりけり/風蕎

容赦なく降る雨秋は遠のきぬ/高木晴子

山川の秋は来にけり黄鶺鴒/松本たかし

担樽の香も秋は親しき峡の人/成田千空

新綿や秋は風よりおとづれて/小杉余子

新酒くまん四十九年の秋は何/加舎白雄

枕上み秋は小蜘蛛も影負ひて/石塚友二

俳句例:81句目~

槐秋は星ふる冬の海へ発てり/高橋馬相

海港の秋は仮寓の坂のあなた/横山白虹

砂蒸しの秋は死にたる形かな/平井照敏

秋はいま露おく草の花ざかり/飯田蛇笏

塩田の秋はにはかに星青き/佐野まもる

秋ははて酸素ぶくぶく水族館/櫂未知子

秋はまず街の空地の猫じやらし/森澄雄

秋はまづ街の空地の猫じやらし/森澄雄

秋はもうガラス細工の魚たち/大西泰世

秋はものの馬かさばりて穴の中/松崎豊

秋はれたあら鬼貫の夕べやな/広瀬惟然

秋は先づこの宿夕べ朝ぼらけ/上島鬼貫

秋は喫茶白手套ぬぐ愉しき世/飯田蛇笏

秋は淋しい蚊にくわれていた/住宅顕信

秋は絡まぬ石切槌の二挺の音/川口重美

三秋を病みて和服に親しみぬ/下村ひろし

竹林を手にひびかする素秋かな/安東次男

蝦夷の地に九秋の果ありにけり/吉田紫乃

身ひとつを最中越なば素秋かな/上島鬼貫

身ほとりの風に躓づく素秋かな/八幡里洋