「福引」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「福引」について
【表記】福引
【読み方】ふくびき
【ローマ字読み】fukubiki
子季語・関連季語・傍題・類語など
・笑籤(わらいくじ:waraikuji)
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季節による分類
・「ふ」で始まる新年の季語
・「新年の生活」を表す季語
・「新年」に分類される季語
月ごとの分類
福引を含む俳句例
宝引に夜をねぬ顔の朧かな/李由
福引や女があてし大蕪/野村喜舟
惣立に福引の客帰りけり/増田龍雨
福引や石山の月膳所の城/小澤碧童
大当りせぬが無難や福引す/西岡正保
福引の箒をまたぎても飛べず/神蔵器
福引に当りしものを重宝す/富安風生
宝引の霄は過つゝあはぬ恋/高井几董
福引の紙紐の端ちよと赤く/川端龍子
袴着て福引なんどおどけたる/菰堂子
福引の列三階に上りけり/本田正四郎
宝引や後家に馴れよる思ひの綱/言氷
福引の塀をまたぎても飛べず/神蔵器
福引の目無し達磨を喜ばず/赤堀秋荷
福引に一国を引当てんかな/高浜虚子
福引に京紅あてし男かな/瀧澤伊代次
宝引の紐のもつれも一さわぎ/後藤綾子
宝引の紐の汚れてゐたりけり/茨木和生
宝引や外から見える酒の座に/小澤碧童
宝引や洩れなく当る干支の鈴/小林重人
俳句例:21句目~
福引にあたりしものを重宝す/富安風生
福引に師の短冊を引き当てし/樋口岩丈
福引の当りを囃す大太鼓/羽根田ひろし
福引の当らぬことに自信あり/木村滄雨
福引の当りてどかと藷大根/新津香芽代
福引の興まださめず母の居間/高浜虚子
福引やためらひ引きて当り籤/相島虚吼
福引のかんらかんらと回りけり/辻桃子
宝引やさらりと振つて振り落し/村上鬼城
福引に通訳つけてはかどらず/井上兎径子
福引の野菜の嵩をもてあまし/田中千鶴子
福引へ下駄かつかつと集ひたり/広瀬一朗
福引やくじと名のつくもの弱く/中村伸郎
福引のこよなき籤に当りけり/水原秋櫻子
福引や婢も晴ればれと高笑ひ/高橋淡路女
宝引や二度引き当てゝ二番鶏/菅原師竹句集
福引のはるかなる目をして引けり/山内山彦
福引のみづひきかけしビールかな/久保田万太郎
福引やことしの知恵の小手しらべ/久保田万太郎