「縫初」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「縫初」について
【表記】縫初
【読み方】ぬいぞめ
【ローマ字読み】nuizome
子季語・関連季語・傍題・類語など
・縫始(ぬいはじめ:nuihajime)
・初針(はつはり:hatsuhari)
・針起し(はりおこし:hariokoshi)
・裁初(たちぞめ:tachizome)
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季節による分類
・「ぬ」で始まる新年の季語
・「新年の生活」を表す季語
・「新年」に分類される季語
月ごとの分類
縫初を含む俳句例
怠れど針は器用や縫始/富安風生
縫初の針箱母の玉手箱/鷹羽狩行
針箱に色糸満たし縫始/大橋鼠洞
ちりめんの小袋二つ縫始/三宅良子
縫初めの針箱母の玉手箱/鷹羽狩行
縫始今暖めて来し手かな/中村汀女
膝頭すべる天鵞絨縫初す/山田弘子
初針の浮き沈みゆく布の上/上野泰
絹糸をぴんと鳴らして縫始/河野扶美
縫初の小鋏に鳴る金の鈴/穂坂日出子
縫初の絹糸紅し張り鳴らす/岡本圭岳
縫初やいつもの如く胸に針/高橋路草
縫初や亡き母に似る糸切歯/近藤一鴻
縫初のたち居静かに終りけり/鈴木頑石
縫初の妻や眼鏡を掛け直し/山崎ひさを
縫初の母のききゐる琴を弾く/斎藤耕子
縫初の糸を鳴らして恙なし/野村貴美子
縫初の繕ひをまづ千鳥がけ/佐藤よしこ
縫初めの二日も暮るる松の風/石原舟月
縫初のめでたき女針男針かな/高橋淡路女
俳句例:21句目~
縫初の糸ながながと余しけり/片山由美子
縫初の赤き糸切る糸きり歯/岡本/美恵子
縫初めの十かさねけり糠袋/長谷川かな女
縫初めの糸白くまだ街を見ず/神尾久美子
いつの間にうすくなりし眼縫始/足達富喜女
縫初の糸のもつるゝこともなく/三宅/静枝
鉤裂きをかがる縫初め燈を寄する/田中英子