「初便り」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「初便り」について
【表記】初便り
【読み方】はつだより
【ローマ字読み】hatsudayori
子季語・関連季語・傍題・類語など
・年賀郵便(ねんがゆうびん:nengayubin)
・年賀端書(ねんがはがき:nengahagaki)
・賀状配達(がじょうはいたつ:gajohaitatsu)
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季節による分類
・「は」で始まる新年の季語
・「新年の生活」を表す季語
・「新年」に分類される季語
月ごとの分類
初便りを含む俳句例
老兄の候文の初便/渡利渡鳥
宮様の菊の御紋の初便/平田縫子
初便り少年友へ鳩放つ/和田祥子
初便り復員学徒故郷にあり/青邨
故郷の母と姉との初便/高浜虚子
初便在東京とあるばかり/田中季春
蓬莱に聞かばや伊勢の初便り/芭蕉
初便り吹越の中来りけり/村越化石
罫赤き用箋に書く初便り/大石悦子
みちのくやいく関の戸を初便/白雄
筆硯や病にかてぬ初便り/石川桂郎
立山の雪を讃へし初便り/山田弘子
満天に星降り来ると初便/中岡利子
洋上にありと一行初便り/田口紅子
初便ふたりに未来あるばかり/文子
北国の友の手漉に初便/徳永/北柿
水茎の跡麗はしき初便り/古市絵未
初便り一子を語るつまびろか/汀女
息かけて磨く眼鏡や初便り/角まさ子
竹のこと竹に任せて初便り/加藤耕子
俳句例:21句目~
ひらがなの名前の大き初便/麻植裕子
初便り友垣古りて美しき/渡辺みかげ
ほのぼのと一会の友の初便/吉田彌生
初便りとは淡々の恋ごころ/山口青邨
初便り覚え始めの大きな字/房前芳雄
鳰も居りわが初だより淡海より/澄雄
差入れの聖書に挟み初便/山内傾一路
恋をせよ煙草を吸ふな初便/野上寛子
おほわだの嶋に旅して初便り/石原舟月
こしらへしばかりの縁へ初便り/飴山實
峡の温泉は朝より雪と初便り/高濱年尾
四君子の梅を描きけり初便り/野村喜舟
八起して文書きつづる初便り/飯田欽一
初便り兄の字劃の固さかな/小野満里子
老来の覇気の溢るゝ初便り/大橋越央子
ふくらんでゐるが嬉しき初便/岩田由美
初手紙書きたきことは短けれど/角川春樹
初便り皆生きてゐてくれしかな/石塚友二
今年また忌にある妹や初便り/金子せん女
一刀彫の竜のもて来し初便り/山田みづえ
俳句例:41句目~
リハビリの筆しつかりと初便り/鶴田/弘
ふたりには未来あるのみ初便り/松原文子
てにをはを使い立てたる初便り/中里麦外
ちちははへ出雲より出す初便り/小島花枝
ロンドンを倫敦と書き初だより/梅村好文
初手紙書きたきことは短けれど/角川春樹
身ごもりしことにも触れて初便/伊東白楊
初便りやさしき故に泣きにけり/今井まり子
網入れし島初だより春になる晴れ/井出台水
退職のことには触れず初だより/宇都宮斧響
大原の時雨るゝとあり初だより/阿部みどり女
初便りひよんなことより彼の君さまヘ/星野立子