「泣初」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「泣初」について
【表記】泣初
【読み方】なきぞめ
【ローマ字読み】nakizome
子季語・関連季語・傍題・類語など
・初泣(はつなき:hatsunaki)
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季節による分類
・「な」で始まる新年の季語
・「新年の生活」を表す季語
・「新年」に分類される季語
月ごとの分類
泣初を含む俳句例
初笑初泣孫が家の芯/下村ひろし
初泣は箱根駅伝権太坂/木田千女
力強く混血の孫泣初め/吉川耕花
泣初を御嶽鴉の囃し過ぐ/村上光子
初泣は木偶の巡礼歌の段/尾形柿園
泣初や足元つゝむ縁日向/高木晴子
泣初の涙がゆれて笑ひけり/上野泰
初泣をしに参りけり市村座/高浜虚子
初泣は楽屋住居の役者の子/木村重好
泣初や嬉し涙のせきあへず/麻田椎花
泣初の顔を鏡にうつしやる/中村芳子
泣初の子に八幡の鳩よ来よ/宮下翠舟
泣初の大き瞳となりしかな/佐藤博美
初泣の大べそさそふ聴診器/笹本/敏
初泣の大診察となりにけり/川畑火川
初泣を抱上てをる渚かな/八木林之助
泣初や父の曳く橇くつがへり/堀口星眠
泣初の赤ん坊母へ戻しけり/岡部六弥太
知らぬ子の泣初ならむ道の上/石田波郷
初泣のわつと車中を通りけり/高澤良一
俳句例:21句目~
初泣の妻寝落つより氷りけり/小林康治
初泣の赤子不動となりにけり/野中亮介
初泣や末の子の頭をぶつけきぬ/小島健
初泣きの涙かわかす海の風/稲垣きくの
女児すでに肩肘まろく初泣す/橋詰沙尋
泣初の両手握つてやりにけり/山西雅子
泣初めの泪に何もかも見えず/鷹羽狩行
優しさに触れたることに初泣す/山田弘子
初泣きの妻寝落つより氷りけり/小林康治
初泣きや二階の我を夫知らず/加藤知世子
泣初の思ひ出遠くありにけり/大峯あきら
泣初の注射にぎはふはやり風邪/三嶋隆英
泣初の舌をあやつる子を囃す/赤松ケイ子
泣初やおまはりさんの腹話術/木倉フミヱ
初泣きの水飲みてよき声を出す/長谷川双
初泣の又抱き上げてしまひけり/稲畑汀子
泣初の子が笑ひゐるテレビかな/原田耕二
静かなる日や泣初もすみたれば/加藤楸邨
初泣きやしんしんとして真暗がり/小坂順子
初泣きははしかの子ども淋しけれ/京極杞陽
俳句例:41句目~
初泣きの花のごときを抱きけり/ほんだゆき
初泣の納まつてゐし灯の輸かな/鈴木しげを
初泣きの嬰児そのまゝ初笑ひ/大久保九山人
灰に落ちし涙見られし泣初め/阿部みどり女
虎の子の初泣きにして吼えにけり/有馬朗人
見つめゐる大初泣となるまでを/赤松ケイ子
なんでこれしきのテレビと初泣きす/石川桂郎
手をしめてしめて泣初めしたりけり/久保田万太郎