「初電話」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「初電話」について
【表記】初電話
【読み方】はつでんわ
【ローマ字読み】hatsudenwa
子季語・関連季語・傍題・類語など
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季節による分類
・「は」で始まる新年の季語
・「新年の生活」を表す季語
・「新年」に分類される季語
月ごとの分類
初電話を含む俳句例
列車いま全速妻へ初電話/有働亨
故郷の訛に戻り初電話/松本幸代
初電話暗峠を声往き来/鈴木六林男
妻もまた安曇訛よ初電話/玉木春夫
初電話簡潔にして父の情/近藤昌平
初電話母の病状経過良/五十島典子
初電話父に代りて母となり/上野泰
その声の奥の賑はひ初電話/藤陵紫泡
遠き娘に叱言も少し初電話/稲畑汀子
ふる里に雪深きこと初電話/山田弘子
よき事の話みじかき初電話/肱岡恵子
ブラジルは日本の裏よ初電話/長尾修
翼持つ少女のこゑや初電話/杉山哲也
モスクワの遠くて近し初電話/仲澤昭
初電話果して彼の声なりし/高浜年尾
縁談をまとめし声や初電話/広津幾代
総身で聴く孫からの初電話/古市絵未
異国より子の声大き初電話/加納花子
初電話ありぬ果して父の声/星野立子
筆持たぬ盲ひの友の初電話/高橋利雄
俳句例:21句目~
大声で齢問はれたり初電話/渡辺園江
声に張りある父嬉し初電話/山田弘子
初電話母に元気を貰ひけり/大上充子
もてあます酒の機嫌の初電話/白岩三郎
二番目といふ言ひ訳し初電話/谷口桂子
初電話少し用事も述べにけり/白岩三郎
初電話言葉短かくあたゝかく/高木晴子
初電話母臨終のことをきく/多田香也子
初電話阿蘇へと心動きつつ/深見けん二
娘の声の妻に似て来し初電話/嶋田一歩
山の日を讃へやまざる初電話/木村蕪城
星より星へひかり糸曳く初電話/隈治人
無事帰任せし夫よりの初電話/本郷桂子
鳴る頃と思へば鳴りぬ初電話/山田弘子
雪の降る佐渡ヶ島より初電話/北澤瑞史
初電話二人が起ちて姉がきく/五十嵐播水
初電話嫁の里よりかかりけり/久保ともを
初電話親しき声のはづみ来し/天野佳津子
無事に年越せしと告ぐる初電話/吉田きみ
初電話子に新姓を名乗られて/秋月すが子
俳句例:41句目~
初電話ありそれよりの忙しさよ/星野立子
ハネムーンプラン大詰め初電話/山田弘子
兎も角雪降るは降るはと初電話/岩井柳蛙
たらちねの聲を聞かまく初電話/星野立子
初電話鳴りをり吉か凶か知らず/村山古郷
初電話声もうららに癒えたまふ/古賀まり子
初電話伊豆の下田へつなぎけり/稲垣きくの
待つてゐし初電話今ひびき鳴る/今井千鶴子
初電話いたはり合ひておない年/今井つる女
初電話梨のつぶての息子より/田中丸とし子
メモにとりうれしきことの初電話/富安風生
揺り椅子の揺れをのこして初電話/田中/菊
初電話巴里よりと聞き椅子を立つ/水原秋櫻子
初電話にて受く添削の礼ねんごろ/田川飛旅子