季語/沢庵漬(たくあんづけ)を使った俳句

「沢庵漬」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「沢庵漬」について

【表記】沢庵漬

【読み方】たくあんづけ

【ローマ字読み】takuanzuke

子季語・関連季語・傍題・類語など

・大根漬ける(だいこんつける:daikontsukeru)

・新沢庵(しんたくあん:shintakuan)

・新漬沢庵(しんづけたくあん:shinzuketakuan)

・早漬沢庵(はやづけたくあん:hayazuketakuan)

季節による分類

・「た」で始まる冬の季語

・「冬の生活」を表す季語

・「三冬」に分類される季語

月ごとの分類

11月の季語

12月の季語

1月の季語

沢庵漬を含む俳句例

沢庵や家の掟の塩加減/高濱虚子

沢庵も霜に朽にし石也けり/言求

啓蟄や銀行前の沢庵売/沢木欣一

蕪白く沢庵黄なり春夕/会津八一

沢庵漬了へし構の庭冱てぬ/瀧春一

尼寺の沢庵石にかぎろへる/飴山實

踏むは踏み大根漬の雲衲等/河野静雲

沢庵の重石に足すや谷の石/井熊/茂

沢庵の石油くさき冬至かな/会津八一

沢庵をさかなに月の僧主従/河野静雲

塩原は沢庵どころ大根掛く/西本一都

夫と我沢庵五十ばかりかな/島田五空

沢庵石てこでも島を出ぬ気なり/黛執

妻と我沢庵五十ばかりかな/島田五空

戦災の石もて漬けし沢庵ぞ/工藤克巳

村中の沢庵石が位置につく/武田和郎

来て見れば沢庵漬の石一つ/服部嵐雪

三方原草分けの味大根漬/百合山羽公

筑波根の裾青き大根を漬け/久米正雄

沢庵の桶に去年の石を置く/稲野博明

俳句例:21句目~

沢庵のつみきり喰ひも彼岸婆/河野静雲

沢庵の百首の冬や炉を開く/筏井竹の門

沢庵漬洗はんとする手が真白/京極高忠

沢庵の若衆せゝりや雪のふみ/服部嵐雪

夏大根ぴりゝと親し一夜漬/菊地トメ子

大根漬けて来年近く迫りけり/赤木格堂

蕪大根漬けて日昏れの酔心地/武居/愛

人の死の伊勢沢庵を皿に盛る/奥山甲子男

沢庵目刺お面かぶりに友と酌む/石川桂郎

運ばれてすぐに沢庵石と呼ぶ/加倉井秋を

大根漬けるや黄金白金塩小糠/磯部尺山子

大根漬ける足の指間に塩つまり/大熊輝一

沢庵をたづさへてくる通夜の客/佐川広治

雪嶺のこぞりて迫る大根漬け/駒形白露女

死にし骨は海に捨つべし沢庵噛む/金子兜太

沢庵を漬けたるあとも風荒るる/市村究一郎

沢庵を漬ける宿屋をホテルといふ/渋谷鉄郎

沢庵漬ける父祖伝来の石のせて/武田日出夫

青つむり寄せ合ひ作務の大根漬/合田丁字路

かはいさうな人が沢庵ばりばり噛む/櫂未知子

俳句例:41句目~

伊豆沢庵山と盛られて鵯逆落す/長谷川かな女

夫婦の距離埋まるかやけに噛む沢庵/鷹島牧二

馬鹿でも何でも景気よくしこしこ大根漬けては踏み漬けては踏み/橋本夢道

玩具にされたようなその値に父の形相が沢庵石を投げて庭が凹んでいる/橋本夢道

くわえぎせる噛みひしぎこらえ安く買い奪われた沢庵が店でこんな値になつている/橋本夢道