「放屁虫」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「放屁虫」について
【表記】放屁虫
【読み方】へひりむし
【ローマ字読み】hehirimushi
子季語・関連季語・傍題・類語など
・三井寺ごみむし(みいでらごみむし:miideragomimushi)
・へっぴり虫(へっぴりむし:heppirimushi)
・へこき虫(へこきむし:hekokimushi)
・三井寺斑猫(みいでらはんみょう:miiderahammyo)
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季節による分類
・「へ」で始まる秋の季語
・「秋の動物」を表す季語
・「三秋」に分類される季語
月ごとの分類
放屁虫を含む俳句例
放屁虫汝は何寸の魂ぞ/稲岡長
放屁虫とまりし父の大福帳/向井秀
放屁虫交るや諏訪湖豁然と/小澤實
腹中に屁の一物や放屁虫/渡辺波空
放屁虫原稿や桝はみいだす/石川桂郎
放屁虫漁師の墓の前跼み/秋元不死男
放屁虫神の言葉を人が述べ/太田寛郎
放屁虫貯へもなく放ちけり/相島虚吼
羅漢見る眺望萎えて放屁虫/星野紗一
放屁虫俗論党をにくみけり/高濱虚子
はからずも叡山にして放屁虫/稲荷島人
八方へ走りにげたり放屁虫/阿波野青畝
山ひとつ売らむと思ふ放屁虫/小熊里利
峡宿の親しきものに放屁虫/田畑美穂女
放屁虫かなしき刹那々々かな/川端茅舎
放屁虫優柔不断を問はれけり/加藤冬人
放屁虫打つも捨つるも紙の棒/吉田紫乃
放屁虫重なることを思いつく/増山美島
疎まれて隠れもせずに放屁虫/小野宏文
合掌をして放屁虫わかれけり/阿波野青畝
俳句例:21句目~
放屁虫あとしざりにも歩むかな/高野素十
放屁虫に置き去られけり妻の前/加藤楸邨
放屁虫急ぐは放屁の直後ならむ/神生彩史
放屁虫二本の指がためらへり/稲畑廣太郎
朝日は力はるかな船と放屁虫/磯貝碧蹄館
放屁蟲エホバは善と観たまへり/川端茅舎
もう来たかまだまだ来るか放屁虫/橋本榮治
世に忘れられて気まゝや放屁虫/石田雨圃子
放屁虫ヱホバは善しと観たまへり/川端茅舎
放屁虫放屁虫とてうとまるゝ/佐々木/鳴子
うくわつにもふれてしまひし放屁虫/浜口星火
放屁してしまへばのろき屁ひり虫/加藤知世子
放屁虫おろかなりとはいひがたき/軽部烏頭子
餓鬼のしりへにぬかづく恋か放屁虫/稲垣きくの