季語/新豆腐(しんどうふ)を使った俳句

「新豆腐」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「新豆腐」について

【表記】新豆腐

【読み方】しんどうふ

【ローマ字読み】shindofu

子季語・関連季語・傍題・類語など

季節による分類

・「し」で始まる秋の季語

・「秋の生活」を表す季語

・「初秋」に分類される季語

月ごとの分類

8月の季語

新豆腐を含む俳句例

洛北の杉山に雨新豆腐/角川春樹

山国の竹箸太し新豆腐/茨木晶子

箱階段下りる足音新豆腐/桂信子

秋に先仕たり新蕎麦新豆腐/抱一

大きめの会津汁椀新豆腐/斉藤仁

したしさの仏に供へ新豆腐/森澄雄

山空に寄り合ふ鳥や新豆腐/中拓夫

新豆腐沈みて波浪注意報/柚木紀子

水音の包める宿や新豆腐/山田弘子

はや帰る燕のけしき新豆腐/中拓夫

高原の戸に物売や新豆腐/星野立子

新豆腐杉山裾に日のあたり/桂信子

一丁を仏とわかち新豆腐/伊藤萩絵

新豆腐より病人の食戻る/藤浦昭代

角固き方四角形新豆腐/宇多喜代子

新豆腐若狭は水を誇りけり/森田峠

合点の新豆腐ある厨かな/高浜虚子

新豆腐分水嶺の町に買ふ/岩崎照子

生国に探す言葉や新豆腐/柿本多映

新豆腐茗荷の子には事欠かず/安住敦

俳句例:21句目~

そのかみの恋女房や新豆腐/日野草城

火にかけて水鳴る鍋や新豆腐/原月舟

白山の水引く村の新豆腐/山下喜代子

菜刀の腹にてすくふ新豆腐/池田耳風

竹の葉の浮べる水に新豆腐/長谷川櫂

万屋のよろづの中の新豆腐/岡島礁雨

僧堂の飯の白さよ新豆腐/水原秋櫻子

奥多摩に杉玉古りし新豆腐/大林治女

山菜のなかの一品新豆腐/北川喜多子

掌で掬ふ角の正しき新豆腐/高倉麦秋

新豆腐うから還らぬ誰々ぞ/加藤楸邨

新豆腐それも木綿を喜ばれ/小汐大里

新豆腐乗つたる板の雫かな/石田勝彦

新豆腐倉の壁より白きかな/杉山飛雨

新豆腐固きを喰めば夜の鳥/澤木欣一

あたたかき母の齢や新豆腐/古賀まり子

はからずも雨の蘇州の新豆腐/加藤楸邨

ゆらゆらと母の齢や新豆腐/古賀まり子

新豆腐歌沢寅女来て坐る/長谷川かな女

新豆腐水に晒して英彦の茶屋/三隅含咲

俳句例:41句目~

新豆腐水切りいだす如くせり/長谷川櫂

新豆腐せせらぐ水に沈めあり/長谷川櫂

暮れてなほ空あをかりし新豆腐/森澄雄

母の箸まだ確かなり新豆腐/古賀まり子

水切りもせず新豆腐供へけり/入倉愛子

岩清水引きて名代の新豆腐/菱田トクエ

沈むまで風に吹かれて新豆腐/今瀬剛一

山国のたそがれはやき新豆腐/館岡沙緻

新豆腐ビルの谷間に商へり/堀之内和子

啼立つる蝉のあはれや新豆腐/増田龍雨

むかしほど雨の音せず新豆腐/永作火童

井戸水を今も煮炊きに新豆腐/池田博子

美しき水に沈みて新豆腐/安楽/つねみ

英彦に湧く水を誇りて新豆腐/桑田青虎

青紫蘇を糸刻みして新豆腐/大久保橙青

つきだしに水もしたたる新豆腐/高澤良一

つきとめし病いとしむ新豆腐/石田あき子

新豆腐雲みだれずに過ぎゆくも/友岡子郷

家うちによき噴井あり新豆腐/野村多賀子

新豆腐固まりかけてゐるところ/長谷川櫂

俳句例:61句目~

突如たる父情を汲みぬ新豆腐/赤松けい子

紫蘇のせて新豆腐ふとむらさきに/稲岡長

新豆腐夕べ故人の唄う聞く/長谷川かな女

乗り換へて夕方着きぬ新豆腐/佐々木六戈

新豆腐といふふれこみに買はさるる/上村占

新豆腐切る手応へのひとりかな/北見さとる

新豆腐むらさきの影つくりけり/小笠原草雨