「烏賊釣」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「烏賊釣」について
【表記】烏賊釣
【読み方】いかつり
【ローマ字読み】ikatsuri
子季語・関連季語・傍題・類語など
・烏賊釣火(いかつりび:ikatsuribi)
・烏賊釣舟(いかつりぶね:ikatsuribune)
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季節による分類
・「い」で始まる夏の季語
・「夏の生活」を表す季語
・「三夏」に分類される季語
月ごとの分類
烏賊釣を含む俳句例
七月の行方烏賊釣火は沖へ/原裕
岩鼻や寒烏賊釣の置篝/吉田冬葉
烏賊釣火束ねて大き月懸る/渡辺恭子
海上に現じ不夜城烏賊釣火/鷹羽狩行
埋墓の中の新墓烏賊火燃ゆ/猿橋統流子
烏賊釣火遠く涼しく日本海/山崎千枝子
烏賊釣りの漁火鬼の目ん玉大/高澤良一
烏賊釣りの火が真鶴の灯につづく/篠原
海峡に靄かけて咲く烏賊火かな/和泉伸好
麦熟れば沖に麦烏賊釣るるなり/田中冬二
烏賊釣の修羅場の灯かも沖染めつ/有働亨
死ぬときは烏賊釣舟の灯を思う/大西泰世
烏賊釣りの群はなれゐし火が消えし/篠原
又一つ増えて烏賊火の繋がりし/中村青峯
烏賊釣火熊野水軍かも知れぬ/鈴木久仁江
烏賊釣火父の日煌と在りにけり/渡辺恭子
玲瓏と烏賊火の風をふところに/古舘曹人
赤々と烏賊火は遠し寝るときも/桂樟蹊子
風出でて列歪みたり烏賊釣火/金箱戈止夫
月落ちし海に残れる烏賊火かな/稲荷島人
俳句例:21句目~
伊豆の海花烏賊釣りの灯をこぼす/小林吐秋
十あまり数へて烏賊火増えもせず/西村和子
大雷雨烏賊火またたくこともなし/鈴木貞雄
烏賊釣火きのふと違ふところにも/塗師康廣
浴場の玻璃をぬぐへば烏賊釣る火/横山白虹
烏賊火見てまつくらがりの峠越ゆ/今井妙子
東風出しや烏賊釣りの火の皆またたく/篠原
烏賊釣船百の裸灯のきんきらきん/高澤良一
烏賊火燃ゆ対馬に古き月ひとつ/岡部六弥太
佐渡おけさ踊るうしろの烏賊釣火/影島智子
補陀落の海のありどに烏賊火燃ゆ/茂里正治
烏賊火泣く沖にわが墓ありぬべし/杉野一博
細月の烏賊火染まりに落つところ/皆吉爽雨
しまきして烏賊釣る篝きえにけり/寺野守水老
つれづれ慰まんには烏賊火淋しけれ/西村和子
和歌の浦漕ぎいでしより烏賊釣るゝ/萩原麦草
夜攻めとも見えて烏賊火が沖焦がす/大畑善昭
烏賊釣火点れり伊豆のクリスマス/今井杏太郎
烏賊釣の灯のつぶやきに向ひゐる/米沢吾亦紅
部屋の灯を消して烏賊火へつづく闇/千原叡子
俳句例:41句目~
烏賊釣のわが灯ひとつにつゞく闇/米澤吾亦紅
壱岐は早や烏賊火ほつほつ卯浪たつ/小原菁々子
我は烏賊釣る鼠子のごと軽率しく悲しき烏賊を夜もすがら釣る/北原白秋