「竹植う」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「竹植う」について
【表記】竹植う
【読み方】たけうう
【ローマ字読み】takeu
子季語・関連季語・傍題・類語など
・竹移す(たけうつす:takeutsusu)
・竹酔日(たけすいじつ:takesuijitsu)
・竹迷日(たけめいじつ:takemeijitsu)
・竹誕日(たけたんじつ:taketanjitsu)
・竹養日(ちくようじつ:chikuyojitsu)
・竹植う日(たけううひ:takeuhi)
–
季節による分類
・「た」で始まる夏の季語
・「夏の生活」を表す季語
・「仲夏」に分類される季語
月ごとの分類
竹植うを含む俳句例
草の戸や竹植る日を覚書/炭太祇
竹植て夜となる頃や框酒/石塚友二
たゞたのし竹植たるも独り坊/太芝
ふらずとも竹植る日は蓑と笠/芭蕉
月かけて竹植し日のはし居哉/炭太祇
介錯を頼む友なし竹移す/田川飛旅子
半日小集竹植ゑし疲れあり/石井露月
竹植うる此日江水波立てり/高田蝶衣
竹植ゑて人声透る疾風かな/小林康治
竹植うる一句を床に急雨亭/佐藤欽子
茶殻みな広がつてをり竹酔日/岡田史乃
竹酔日老どちは湯に遊びをり/堀口星眠
竹植ゑて彼の偏屈が住ひけり/高田蝶衣
今植し竹に客あり夕すゝみ/佐久間柳居
竹植ゑて余生謀れる如くなり/石塚友二
竹植ゑて朋有り遠方より来る/正岡子規
宗匠の不惑まどひけり竹を植う/太宰治
戸袋にあたる西日や竹植うる/飯田蛇笏
竹植ゑる日の大雨の上がりけり/辻桃子
竹酔といふ日のありて竹を植う/菅直桑
俳句例:21句目~
竹を植ゑて藪蚊多きを喞つ哉/寺田寅彦
竹植うや旅恋ふ心ひそめては/清水基吉
竹植うる安房に雨脚はやき刻/大屋達治
竹移すものの像が見えかくれ/宮坂静生
女手に竹植ゑて夜を熟睡せる/加藤三七子
日に植えて庭のまことや竹の陰/広瀬惟然
月によし風によしとて竹を植う/上野青逸
竹植うる日とや李白に酒のうた/福島壺春
竹植ゑて来しとふ農の声かくる/石川桂郎
竹植ゑて邑にひとりの嬰のこゑ/赤座閑山
竹植ゑて即ち無為を楽しめり/大橋越央子
竹植ゑてその夜さらさら竹の雨/清水寥人
竹植えて竹の子を見る人は誰/尾張-巴丈
降らずとも竹植うる日は蓑と笠/松尾芭蕉
隠栖といふにもあらず竹を植う/佐藤漾人
黒竹一もと佛起しに起し植う/廣江八重櫻
竹植ゑて一蝶すぐに絡みけり/大峯あきら
聖賢の徒にあらねども竹を植う/下村非文
ものゝふの箭竹と聞けり移し植う/藤岡玉骨
国人破れて植える煙管となる竹を/安井浩司
俳句例:41句目~
竹植えし銀座小路や虫を売る/長谷川かな女
竹植ゑて眺むるほどの庭もあり/大橋越央子
竹植ゑて竹に聴くべきこと多し/篠塚しげる
竹植ゑて先生出でゝいまだ帰らず/中川四明
竹植ゑて影及ばざる几を叱す/長谷川零餘子
さぶるこの呂の字はいのち竹酔日/加藤郁乎
洒落て詠む気などさらさら竹酔日/高澤良一
竹植ゑてそれは綺麗に歩いて行く/飯島晴子
竹酔日胡麻を煎る香の中にあり/能村登四郎
すこしづつ放下のこころ竹植ゑて/能村登四郎
すこし地をひろげて竹を植ゑにけり/南上北人
竹植うる日の夕あかりいつまでも/星野麦丘人
竹酔日くもり硝子に日がにじむ/鍵和田ゆう子