「苗札」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「苗札」について
【表記】苗札
【読み方】なえふだ
【ローマ字読み】naefuda
子季語・関連季語・傍題・類語など
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季節による分類
・「な」で始まる春の季語
・「春の生活」を表す季語
・「仲春」に分類される季語
月ごとの分類
苗札を含む俳句例
苗札のやや傾くは父の癖/藤原嶺人
七草の苗札立ちて何もなし/石川桂郎
苗札に似合ふ細身の女文字/今泉貞鳳
苗札に書き添ふ愛の花言葉/高間礼子
苗札の幽霊草の嫌はるる/後藤比奈夫
苗札や雨をいやがる馬の耳/小原俊一
よべ雨のありて痘痕の苗札よ/高澤良一
太陽が出る苗札のうしろより/辻田克巳
苗札に従ふ如く萌え出でぬ/門田蘇青子
鮮しき苗札濡れててんでんに/小池文子
苗札のかたむく雨の喪なりけり/細川加賀
苗札のたてこんでゐる幼稚園/高野ゆり子
苗札の字も消え父も逝きにけり/川口咲子
苗札も挿したる土もあたらしき/綾部仁喜
苗札を十あまり挿す夜も白し/八木林之助
苗札を夕のぞきして立てりけり/高濱虚子
苗札を犬来て嗅げり朝まだき/下村ひろし
苗札を聖句つぶやく如く読む/上田五千石
苗札を詩書くごとく誌しけり/山田みづえ
ややこしき名を苗札に書きにけり/細川加賀
俳句例:21句目~
苗札にへちまと書きてほほゑみぬ/鈴木鷹夫
苗札にややこしき名を書きにけり/細川加賀
苗札に遠くかたまり芽立つあり/米沢吾亦紅
苗札の誤字がにじみてあどけなし/河野南畦
苗札作る柾目のせちに揃ひしを/加倉井秋を
苗札がひとりたふるることありて/阿波野青畝
苗札の風にひらひらして読めず/三宮/美津子
苗札もびしょびしょに水遣りにけり/高澤良一
「一ねん一くみさかいのまさる」苗札に/辻桃子