「花の雨」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「花の雨」について
【表記】花の雨
【読み方】はなのあめ
【ローマ字読み】hananoame
子季語・関連季語・傍題・類語など
・花時の雨(はなどきのあめ:hanadokinoame)
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季節による分類
・「は」で始まる春の季語
・「春の天文」を表す季語
・「晩春」に分類される季語
月ごとの分類
花の雨を含む俳句例
潮引きて鴎も遠し花の雨/秋光泉児
花の雨延年舞の白足袋に/沢木欣一
花の雨馬の瞳の中に降る/野沢節子
読み返す解体新書花の雨/岩崎野守
金堂に遠足たまる花の雨/大島民郎
借り傘に花の雨いま街の雨/北野平八
思ひ川渡ればまたも花の雨/高浜虚子
息しろく立つ高原の花の雨/大島民郎
花の雨十七回忌おだやかに/京極杞陽
誰がすみて萱葺門の花の雨/山本洋子
開幕の投手気負へば花の雨/大島民郎
舞妓くる智恩院さま花しぐれ/萩原麦草
花時雨てふ深吉野の山雨来る/角川春樹
かもめより白き船来る花の雨/大島民郎
ひと日居て初島を見ざり花の雨/瀧春一
もののふの刀のかげり花の雨/今瀬剛一
人来ねば鼓打ちけり花の雨/松本たかし
喪主の座に五人の娘花の雨/松田ゆう子
想ひ寝の覚めては遠し花の雨/石塚友二
河東語る灯影しづむや花の雨/渡邊水巴
俳句例:21句目~
開きたる傘の軽さよ花の雨/喜多村万城
面持はきゝますやうや花の雨/松瀬青々
花時雨ほとけを念ふことばかり/角川春樹
又花の雨の虚子忌となりしかな/高浜年尾
花の雨暗きに怖ぢて仏見ず/長谷川零餘子
花の雨熱きものいま身ほとりに/加古宗也
くれなゐの糸のごとくに花しぐれ/角川春樹
さみどりの刺身こんにやく花時雨/角川春樹
花の雨寺をつらねて大和かな/長谷川零餘子
花の雨明るき峯を仰ぎけり/山萩/志田素琴
まゝごとのむしろそのまゝ花の雨/より江句文集/久保より江