水仕に関連した俳句の例をまとめました。
水仕を含む俳句例
仮住のなれぬ水仕や春浅き/立子
初花や杣の手業の水仕掛/飴山實
如月や水仕こま~樓廚/松根東洋城
袖かろし夏めく水仕はげまされ/貞
悴みし手に水はじき水仕事/上野泰
手袋の中の水仕の嫌ひな手/前内木耳
穀象や私服の母の水仕事/野上美代子
秋めくや男水仕と言ひ捨てむ/齋藤玄
短日や水仕にあかぬ女の手/西島麦南
韮咲くと袖口まくり水仕事/菖蒲あや
霜やけや武士の娘の水仕事/正岡子規
酉の市行かず仕舞の水仕事/菖蒲あや
車井や水仕しまひし夏の月/清原枴童
弥生尽その夜も遅き水仕事/長谷川櫂
いさゝかの水仕のこすや初鴉/石橋秀野
退勤のすぐなる水仕胡瓜もみ/高野彩里
麦埃はたき野良着のまま水仕/岡本明美
ひそやかに尼が水仕や額の花/野村泊月
梅雨ごめの片手庇ひに水仕妻/皆川白陀
水仕せぬ母の手やさし薺爪/古賀まり子
俳句例:21句目~
水仕女の柄杓で追ふや猫の夫/高田蝶衣
草深く盆の水仕の灯を流す/馬場移公子
荒神に寒の水仕女燈をさゝぐ/西島麦南
蕗を先づ湯がいて春の水仕事/高澤良一
かほぬれて門辺水仕や菜種梅雨/森川暁水
にひづまの水仕愉しむ薄暑かな/西島麦南
枯蘆の泣く風よとも水仕女の/廣江八重櫻
蛇口より冷めたき水となる水仕/高木晴子
娘のための水仕いとはず負真綿/河野静雲
袖なしや水仕すみたる朝つとめ/河野静雲
誘蛾燈またゝいてゐる水仕かな/松藤夏山
豆黒く煮つめ火仕へ水仕へ妻/加倉井秋を
夕顔に水仕もすみてたたずめり/杉田久女
風邪妻の小膝のぬれし水仕かな/石原舟月
梅雨の漏かかりてぬるる水仕かな/森川暁水
早くすむ水仕はさびし甘藷を食ふ/亀井糸游
夏園へ水仕すませて遅れ出る/阿部みどり女
五月佳し水仕すゝんでつかさどる/篠田悌二郎
エプロンは冬の水仕に濡れやすき/波多野爽波
水仕女の父たづね来し糸瓜かな/菅原師竹句集