マネキンに関連した俳句の例をまとめました。
マネキンを含む俳句例
浴槽にマネキンの足神無月/皆吉司
マネキンの初荷一体づつ嵩む/裸馬
マネキンに力瘤なし更衣/西村草生
黄落の街マネキンを横抱きに/今井聖
いさぎよく脱ぎマネキンの更衣/井上郁
マネキンの七、八入も草野球/西川徹郎
マネキンの手首に切目紫木蘭/相子智恵
マネキンの鼻天を突き巴里祭/橋爪千尋
マネキンの片手が床に春の昼/高木知子
マネキンを率ゐる妻の初仕事/山崎雅葉
マネキンを目白へ運び冬霞/山本鬼之助
春愁のマネキンほうと口開く/安澤節子
歳晩のマネキン一歩前に出す/松島艶子
マネキンの臍たしかむる矢車草/久安五劫
マネキンを担ぐ中年きさらぎ逝く/穴井太
マネキンの小鼻に触るる春の月/松本恭子
マネキンを担架で運ぶ震災忌/栗田やすし
マネキン反り指ぬれる北上台風/和田悟朗
庭先を五年走っているマネキン/西川徹郎
春の雷夜のマネキンを立ち並べ/河野南畦
俳句例:21句目~
マネキンの背丈の伸びる浴衣かな/小川侑子
マネキンにはたきをかけるかまひ時/辻桃子
マネキンに嫌がる水着着せにけり/松下雅静
マネキンのあくびに気づく冬の蝿/五島高資
マネキンの手足抜かれて夏の果/藤森ひろみ
マネキンの水着ぬがすに手足もぐ/大森楠男
マネキンの着る松風のようなもの/永末恵子
冬帽子かぶるマネキン顔持たず/松本あきら
早春のマネキン背伸びして立てり/菅沢芳枝
いくさ初む寒夜顔なきマネキン佇ち/玉城一香
マネキンの言葉知らねば涼しけれ/大木あまり
家族晩秋毛の生えたマネキンも混じり/西川徹郎
マネキンの案山子にされて襤褸まとふ/村井信子
マネキンの終のつとめの案山子かな/大久保文夫
貝寄風やマネキンは裸で連れ去られ/添田みわこ
ちゝろ鳴きマネキン人形それの子伴れ/中村草田男
「厚みなき幸福」水着売場のマネキンに/磯貝碧蹄館