自愛に関連した俳句の例をまとめました。
自愛を含む俳句例
日傘立て老靴磨自愛せよ/山本歩禅
仕方なく自愛専一飾り松/池田澄子
春深し自愛の壺を膝の上/野上照子
枯菊を焚き萩を焚き自愛かな/蓼汀
八月や壁に自愛の眼据ゑ/村松ひろし
原爆忌生きて自愛の卵割る/中村孝一
海上に自愛の日傘白く張る/津田清子
自愛せよとて笹酒を寒見舞/木林/勇
自愛てふ怠けごころの霞かな/岡本眸
自愛とも棚田の溝の芹青む/黒岡洋子
をりふしに自愛を思ひ煮大根/藤田湘子
一椀の自愛の蕎麦湯小百姓/竹田はるを
秋立つと自愛ごころの絹肌着/都筑智子
白牡丹自愛の首を腐しけり/増田まさみ
父逝けり厳冬の母自愛せよ/大岳水一路
繃帯は自愛のしるし鳥帰る/磯貝碧蹄館
翁草自愛の髯を垂らしけり/後藤比奈夫
自愛してかぼちや畑の花無数/中西舗土
自愛の座起つ身じろぎの白牡丹/竹中宏
自愛日々冷し紅茶も控えつつ/大島民郎
俳句例:21句目~
去年よりも自愛濃くなる懐手/能村登四郎
寒夜自愛おのが二影の濃き交面/香西照雄
引き抜きし葱に自愛の香ありけり/中田剛
自愛せよとて襟巻をして別れ/深見けん二
自愛てふことばあたため樫茂る/鈴木太郎
春めくとすこし自愛のこころざし/松澤昭
自愛とは身を責むること寒椿/三井あきら
炎天下息子に自愛を申しつける/池田澄子
炎昼や猫も自愛の四肢伸ばす/北原志満子
わが自愛腸の長さを知らざれば/江里昭彦
花冷の火を絶やさじと自愛かな/福田蓼汀
菠薐草茹でて自愛や切なりと/宇多喜代子
蠶食の天ばうばうと自愛のいま/佐藤鬼房
初ざくら自愛ほとほとくたびれる/池田澄子
干菜風呂日々欠かさずに自愛かな/芝原無菴
夏掛けのみづいろといふ自愛かな/能村登四郎
自愛は呪語かレタスの翼はりはり噛み/伊丹三樹彦