下宿に関連した俳句の例をまとめました。
下宿を含む俳句例
木犀の北白川は下宿街/吉村宵雨
子が慕ふ下宿学生地蔵盆/大串章
葱汁や京の下宿の老書生/正岡子規
松蕈や京の下宿の土瓶蒸/正岡子規
友の下宿に庖丁錆びる月見草/林桂
遣羽子や下宿の窓の品定め/正岡子規
葉鶏頭立たす三鬼の下宿跡/赤尾恵以
葉鶏頭咲かす三鬼の下宿跡/赤尾恵以
純愛の友よ下宿にシャツを吊る/林桂
水鉄砲なぜに下宿の未亡人/熊谷静石
冬休下宿けふより我ひとり/根岸善雄
卒業に下宿の荷物まとめけり/上村占
塵かごの赤きに下宿さくら草/赤松子
子の下宿白木蓮を目印に/斉藤たま江
春を待つ下宿の人や書一巻/夏目漱石
雪旦や下宿住ひの腹が鳴る/皆川白陀
夕焼けて窓の小さき子の下宿/岡田順子
子の下宿誘ひて皹ふやしけり/斎藤節子
川沿ひに下宿がきまり犀星忌/塩/由造
年暮るる名は太陽という下宿/対馬康子
俳句例:21句目~
引越して窓に梅なき下宿かな/会津八一
春浅き寺に下宿をもとめけり/内田百間
植木屋に下宿するてふ麦青む/田中裕明
耶蘇名持つ下宿子のをり薺粥/石川幸子
初蝶の白ゐて黄ゐて子の下宿/福嶋延子
鵙の下宿題持つて子が訪ひ来/石川桂郎
下宿にも京の底冷にも馴れて/小方比呂志
下宿子の恋成らずゐて金飼ふ/黒坂紫陽子
ベッドから両足の出て子の下宿/藤田敦子
コスモスや田舎から出し下宿生/内田百間
下宿去る荷の中に寝て卒業子/黒坂紫陽子
下宿の壁「セーヌの冬」の暦果つ/荻野泰成
頼られて下宿の餅を搗きにけり/黒坂紫陽子
夜桜へ出てしまひたる下宿かな/五十嵐播水
葱の根をコップに生けて子の下宿/上野さち子
アネモネを貨車がゆるがす友の下宿/酒井弘司
すんなりと決めし下宿や春ショール/ふけとしこ