赤えいに関連した俳句の例をまとめました。
赤えいを含む俳句例
えいの尾になる町は鶉かな/沾徳
赤えいの瞑想感覚尊けれ/安西篤
裏山の幼い星よえい泳ぐ/坪内稔典
雑と置く赤えいの眼の憤り/皿井旭川
赤えいの広鰭裏の黄を翻す/山口誓子
八月や黒も炎えいろ黒地蔵/猿田咲子
水槽の無音をえいの横断す/奥坂まや
市にして赤えいの刺没日赤し/加藤楸邨
えいを干す崖の日向に海桐の木/上村占
赤えいの広鰭潮を摶ち摶てる/山口誓子
終戦日朦朧機雷えいになれ/百合山羽公
引網の外道のえいは鉤打たる/中村春逸
大赤えいものの怪しき姿かな/青木月斗
えいが一番鮫が二番と涼しかな/松山足羽
夏終るえいの煽りを硝子越し/小檜山繁子
引かれゆく赤えい浜を均しつつ/塚原白里
扁平の身を伏せえいも寒に耐ふ/津田清子
時雨来て生洲のえいの泳ぎ居る/高木晴子
水槽のえいは沈みて動かざる/大野雑草子
赤えいの乾きやまざる鰭を振る/加藤楸邨
俳句例:21句目~
水槽のえいを仰ぎて飽くことなし/大屋達治
船火事見し回游ふかくふかくえい/鈴木勁草
向きあひし二匹のえいや時雨居る/高木晴子
水押さへ押さへてえいの月日かな/吉田紫乃
赤えいの眼のひとつある切身かな/茨木和生
ぺた~と地を打つえいの尾鰭かな/岡田耿陽
赤えいは毛物のごとき眼もて見る/山口誓子
黒きもの動きてえいとなりにけり/岡田耿陽
生洲べり行つたり来たりえいのあり/高木晴子
地にのこる鮮血えいを競りしあと/橋本多佳子
赤えいのあがりしとふれわたるなり/岡井省二
わがたましひ赤えいとなり泳ぐかな/飯島晴子
夏の終りの浮きぎみのえいとかしぎぬ/池田澄子
刺されたるえい泣きゐしがしづまれり/山口誓子
えいの子や遊びの果てに生まれしか/大木あまり