鴨居に関連した俳句の例をまとめました。
鴨居を含む俳句例
書初を一々つるす鴨居かな/篠原
鴨居より下に春山美しや/上野泰
鵙高音鴨居閾のひきしまり/上野泰
火縄銃鴨居に残る避寒宿/松本幹雄
紙痩せて鴨居に傾ぐ古暦/佐藤棗女
人日の鴨居支ひの身丈かな/能村研三
八月やいまも鴨居に御紋章/柿本多映
干し菜汁鴨居隠しに鯨尺/宮澤せい子
春霖や鴨居に眠る二尺指し/伊達洋子
舟宿の低き鴨居や花八つ手/壺井久子
襖みなはづして鴨居縦横に/高濱虚子
金甲三百鴨居に光る夏館/下村ひろし
雛段に横たはりをる鴨居かな/上野泰
鴨居より木槍をはづす夏祭/長谷川双
鴨居れば鴨見て渡る渡月橋/大山智子
かいま見し鴨居の遺影古簾/服部たか子
一月も終わる鴨居の戸道かな/池田澄子
細目あけ鴨居かたむき昼寝覚め/上野泰
鴨居まで日の届きゐる神迎へ/能村研三
狩衣の鴨居にゆれて鷹の声/平井さち子
俳句例:21句目~
鴨居先づ打つて入り来し兜虫/京極杞陽
琵琶一曲月は鴨居に隠れけり/正岡子規
いくたびも鴨居にさわる夏の僧/永末恵子
夏山の立てば鴨居にかくれける/京極杞陽
寝るとせん鴨居の月となりたれば/森田峠
影抱いて蚰蜒の居る鴨居かな/島村元句集
時雨して鴨居明るき灯をともす/右城暮石
物差しが鴨居にありてさくら時/中山純子
鴨居に頭うつて坐れば水貝よ/波多野爽波
鴨居の辺露の香明日の婚衣裳/平井さち子
鴨居より吊り下げてあり繭秤/飯島信濃坊
鴨居這ふ百足虫に刻を奪はれし/田中瑞穂
三寒の鴨居が部屋をひとめぐり/正木ゆう子
朱鳥忌の鴨居に釘のある二月/野見山ひふみ
目に青葉鴨居にかけて袈裟を干す/北野民夫
鴨居見て蚊帳の吊り手の懸け方など/高澤良一