ノートに関連した俳句の例をまとめました。
ノートを含む俳句例
水槽にノート押しつけ夏休/林薫
束で買ふ大学ノート初桜/丸谷三砂
丸善にノートを買つて鰯雲/依光陽子
雁行やノートを破り伝言す/対馬康子
定型詩ばかりのノート憂国忌/皆吉司
帖面に祝いの色の池を書く/阿部完市
押花の紅染むノート谷崎忌/熊谷恵子
ノートとる月の野山の学生達/阿部完市
案頭の句作ノートや夜長の灯/島田青峰
沖を鷹ノート細字を以て埋む/中島斌雄
空白のノートの上の大暑かな/三橋邦子
かじかめる子も一斉にノートとり/森田峠
櫛一片夏行ノートに挟み持つ/赤松けい子
壺焼やノートをめくる海の風/五十嵐みち
葱ノート括るや学生妻とことこ/加藤楸邨
青鷺来て僕のノートに劇生れる/斎藤一湖
をみなへしノート二冊の若き日よ/山田國子
デッサンの蟻百態のノートあり/深見けん二
ノートに触れ冬の犬の尾固かりき/金子兜太
古ノートめくれ焼けゆく年の火に/伊藤翆壷
俳句例:21句目~
滲みたるノートの一字アイスティ/大橋淑子
若芝にノートを置けばひるがへる/加藤楸邨
袋からノート鉛筆ねこじやらし/岩淵喜代子
帰燕どき菓子袋よりノート出て/猪俣千代子
風光るやひろげしノート眩しくて/武田知子
ノートするは支那興亡史はるの雷/鈴木しづ子
水色のノートめくればてんと虫だまし/穴井太
まつさらなノートいろいろアネモネ語/永末恵子
ノートすべてに三角を書く/標的の象/星永文夫
ノート焚き時雨忌の空けがしたり/鍵和田ゆう子
恥ずかしそうなノート置かれて受難節/本田ひとみ
<少年>の声によばれてめくりゆく古きノートのなかの夕焼け/三枝浩樹