年輪に関連した俳句の例をまとめました。
年輪を含む俳句例
切炭の大き年輪旧陣屋/辻田克巳
切株の年輪ゆるぶ春の雨/那須淳男
年輪の大過小過年木積む/由井艶子
年輪を少し隠さむ初化粧/牧野道子
大学の年輪として大冬木/山下美典
大臼にうねる年輪建国日/川崎慶子
ひこばえや年輪間に偽年輪/小西秋芳
切り株に百の年輪風光る/宇津みつを
切株の年輪が吸ふささめ雪/萩原麦草
切株の年輪よぎる蜥蜴かな/野村喜舟
年輪か単なる皺か亀鳴けり/宮崎すみ
年輪は片寄るが常泳ぐ水輪/香西照雄
年輪を秘めし童女や敬老日/廣田節子
更衣年輪人をつくりけり/鈴木真砂女
湯豆腐や年輪かさね笑ひ皺/松浦頼子
秋深し木は年輪をいとなみつ/桂信子
藁塚に年輪はなし農に老ゆ/津田清子
ふるさとや年輪緊る冬くるたび/飴山實
二人の刻大年輪を抱き測る/八木三日女
巨いなる年輪蟻の走せ過ぐる/丘本風彦
俳句例:21句目~
年輪と冬日を杣が会はせけり/都筑智子
年輪に腰下ろし聖金曜日昏る/須知白塔
年輪の渦にさまよふ秋の蜂/秋元不死男
年輪の音と聞きつゝ瓜刻む/荒木水無子
父の年輪もつ伐り株に鷹かえる/北光星
花あまた梅の年輪ひそかなり/松村蒼石
赤々と年輪みえし年木かな/加藤三七子
切株ノ白イ時問ガマハル年輪/富澤赤黄男
年輪をよむとんぼうの澄みにけり/穴井太
年輪の渦うつくしくひこばゆる/三宅一鳴
椎咲きてわが年輪のほのぐらき/松村蒼石
庭の木木とわたしも年輪/一つふえた梅のさく/荻原井泉水