老眼に関連した俳句の例をまとめました。
老眼を含む俳句例
陽炎や老眼くもる鏡研/幸田露伴
老眼にもるる小貝や秋の霜/丈草
老眼と言い梟の前にいる/澁谷道
妻に貸す老眼鏡や冬灯/春山他石
老眼鏡かけて研修蝿あるく/杉本寛
鼈甲を磨く老眼小町の忌/中野青雁
老眼の眼鏡清めて初句会/星/陽子
老眼やなき名負はせて新茶好/黄吻
老眼や埃のごとく桜ちる/西東三鬼
初めての老眼鏡に守宮来る/山尾玉藻
春愁や紅引くときの老眼鏡/高橋妙子
毛糸玉ころがす妻の老眼鏡/荒川邪鬼
汗の耳老眼鏡を落しけり/黒田櫻の園
油照老眼進むおもひかな/猿橋統流子
老眼の中に蝙蝠満ちて来る/和田悟朗
老眼の更にかすみて涅槃像/武井耕天
老眼始めて明かに山粧へり/尾崎紅葉
老眼に炎天濁りあるごとし/高浜虚子
老眼鏡箸置にして寝酒飲む/猿山木魂
行水や脱衣の上の老眼鏡/富田くにを
俳句例:21句目~
鳥雲に身は老眼の読書生/松本たかし
老眼に潤める木の芽童子佛/石川桂郎
亜浪忌の老眼鏡をことと置く/鈴木鷹夫
胸ポケットの老眼鏡や鳥渡る/菱沼杜門
老眼にしばらく暗く明るき蒜/和田悟朗
ががんぼや老眼かすむ夜の活字/大熊輝一
木の実独楽老眼鏡を飛び出せる/鈴木鷹夫
棺に入るる老眼鏡の曇りを拭く/林政之介
死火山の鷹老眼をさびしくす/加藤かけい
老眼の進み知る夜の火燵かな/正木不如丘
老眼愁ヒ看ル何ゾ妄想猿廻し/関口比良男
老眼と乱視ごちゃまぜ梅雨をみる/高澤良一